こんにちは!ゴルフギアの沼にどっぷり浸かっている「the19th」です。ヤマハのインプレスシリーズ、本当に息の長いブランドですよね。私も中古ショップや練習場で見かけるたびに、「ああ、このモデルはあの頃よく雑誌で見たな…」なんて、その時代の思い出が蘇ってきます。
さて、今まさに「ヤマハ インプレス アイアン 歴代モデル」と検索してこの記事にたどり着いたあなたは、きっとゴルフへの情熱とギアへの探求心に溢れた方なのだと思います。そして、こんな疑問や期待が頭の中を巡っているのではないでしょうか。「昔プロが使っていたV Forgedって、今でも通用する『名器』なの?」とか、「とにかく飛距離が落ちてきて辛い…UD+2の『+2番手の飛び』は本当なの?」といった切実な悩み。あるいは、最新モデルのDriveStarと過去モデルの評価や性能の違いを正確に把握して、自分にとってベストな一本を見つけたいと考えているかもしれませんね。特に中古市場で探すとなると、各モデルのロフト角が今の自分のセッティングに合うのか、まことしやかに囁かれる遠藤製作所が関わっていたというモデルは一体どれなのか、気になるポイントは本当に尽きないと思います。
ご安心ください。この記事では、そんなあなたの尽きない探求心に応えるべく、ヤマハ インプレス アイアンが紡いできた壮大な歴史を、「打感というロマンを追求した名器の時代」と、「飛距離という物理法則に挑んだ革命の時代」という二つの大きな流れに分けて、それぞれの魅力、技術背景、そして選び方を徹底的に掘り下げていきます。単なるカタログスペックの羅列ではありません。各モデルがどんなゴルファーに愛され、ゴルフ史にどんな足跡を残してきたのか、その背景にある物語まで含めて、私の知識と情熱を総動員して解説していきます。ぜひ最後までじっくりとお付き合いいただき、あなたにとっての「最高の一本」を見つける旅を楽しんでください!
- 打感と操作性を極めた伝説の「名器」V Forgedシリーズの真価
- ゴルフ界の常識を変えた「UD+2」シリーズが持つ飛距離革命の秘密
- 最新モデル「DriveStar」が実現した「顔」と「性能」の融合とは
- あなたのゴルフスタイルにぴったりのモデルを見抜くための具体的な選び方
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ヤマハ インプレス アイアン 歴代モデルの軌跡:打感の名器編
まずは、多くのベテランゴルファーの心と記憶に、心地よいインパクトの感触と共に深く刻まれている「打感のヤマハ」を象徴する時代から紐解いていきましょう。2000年代後半から2010年代前半にかけて、ゴルフギアの世界は性能競争が激化していましたが、その中でもインプレスは一貫して「感性」に訴えかけるクラブ作りを追求していました。特に2010年前後に登場した「inpres X V Forged」シリーズは、その頂点として、今なお「不朽の名器」として語り継がれる特別な存在です。なぜこれほどまでに、時を超えてゴルファーを魅了し続けるのか。その秘密に、じっくりと迫っていきましょう。
伝説の名器 V Forgedの評価
「inpres X V Forged」、この名を口にすると、目を細めて「あれは良かった…」と語るゴルファーは本当に多いですね。特に傑作との呼び声が高い2012年や2013年モデルを指して「名器」と呼ぶ声は、発売から10年以上が経過した今でも絶えることがありません。当時のゴルフ専門誌やユーザーレビューサイトを遡ってみると、5点満点中4.8点といった、ほとんど満点に近い驚異的な評価がズラリと並んでいます。これは単なる人気モデルというレベルを超えた、一種の「事件」だったと言ってもいいかもしれません。
では、V Forgedがなぜこれほどまでに絶賛されたのか。その評価されているポイントは、主に以下の3つの要素が、まるで奇跡のようなバランスで融合していた点に集約されるかなと思います。
① 五感を満たす、吸い付くような打感
これはもう、V Forgedを語る上では絶対に外せない、核となる魅力です。多くのユーザーが口を揃えて「ボールがフェースに吸い付く」「ボールを潰して運ぶ感覚」と表現します。インパクトの瞬間、硬い金属音ではなく、「グシャッ」という重く、柔らかい感触が手に伝わる。このフィーリングは、近年の反発性能を追求した飛び系アイアンではなかなか味わうことができない、ゴルフというスポーツの根源的な快感を与えてくれるものでした。この打感の良さは、ボールの行方を問わず、ただ打っているだけで楽しくなる、そんな中毒性すら持っていました。
② プレーヤーの感性を刺激する、美しい形状(顔)
ゴルフクラブ、特にアイアンにとって「顔」は非常に重要です。V Forgedは、アドレスで構えたときの見え方がとにかく秀逸でした。大きすぎず、かといってシビア過ぎない絶妙なヘッドサイズ。空を鋭く切り裂くようなシャープなトップブレード。それでいて、ただ難しいだけでなく、ネックからリーディングエッジへの繋がりがスムーズで、どこかゴルファーを優しく包み込んでくれるような安心感がありました。この「美しさ」と「安心感」の同居が、プレーヤーのインスピレーションを掻き立て、「これで良い球が打てそうだ」という自信を与えてくれたのです。
③ 技を活かし、ミスを救う、操作性と寛容性の両立
V Forgedが「名器」たる所以は、この絶妙なバランス感覚にあります。ドローやフェードを打ち分けたいプロや上級者が求める高い操作性を持ちながら、アマチュアゴルファーの多少の打点のズレを許容してくれる優しさ(寛容性)を兼ね備えていました。ツアーモデルのように極端にピーキーではなく、アベレージモデルのように鈍重でもない。まさに「アスリートモデルとアベレージモデルの美味しいとこ取り」のような性能でした。この懐の深さこそ、V Forgedが特定の層だけでなく、向上心のある幅広いゴルファーに愛され、長く使い続けられた最大の理由かもしれません。ゴルファーがアイアンという道具に求める「気持ち良さ」と「信頼性」を、極めて高い次元で具現化したクラブ、それがV Forgedだったんですね。
遠藤製作所が生んだ最高の打感
では、V Forgedのあの特別な打感は、一体どこから来ていたのでしょうか。その核心に迫るには、世界的なゴルフクラブ製造メーカーである「遠藤製作所」の存在を語らないわけにはいきません。
ヤマハ自身が公式に大々的に発表しているわけではありませんが、当時のV Forgedシリーズは、新潟県燕市に本社を置く遠藤製作所がOEM(相手先ブランドによる生産)で製造を手掛けていた、というのが業界では半ば公然の事実として知られています。遠藤製作所といえば、世界でもトップクラスの金属加工、特に精密な鍛造技術で知られ、国内外の数多くのトップブランドがその技術を求めてヘッド製造を依頼する、まさに名門中の名門です。彼らが手掛けたヘッドは、ゴルファーの間で「遠藤顔」「エンドウ製」と呼ばれ、それだけで一つのブランド価値を持つほどです。
① 素材と製法の奇跡的なマリアージュ
V Forgedに使われていた素材は「S20C」という、炭素含有量が少なく非常に柔らかい軟鉄です。この極上の素材を、遠藤製作所が世界に誇る「精密鍛造製法」で成型することで、あの「ボールがフェースの上でとろける」とまで表現された、唯一無二の打感が生まれていたわけです。鍛造とは、金属を高温で熱し、圧力をかけて叩きながら成形する製法。これにより金属の結晶が緻密になり、粘り強いフィーリングが生まれます。V Forgedでは、インパクトゾーンの肉厚をフローさせるなど、番手ごとに最適な設計が施されており、まさに職人技の結晶と言えるでしょう。
② 楽器メーカーならではの「打音」へのこだわり
もう一つ忘れてはならないのが、ヤマハが世界的な楽器メーカーであるという事実です。彼らは「音」に対する並々ならぬ知見とこだわりを持っています。ゴルフクラブの「打感」というのは、実は手に伝わる振動だけでなく、耳から入る「打音」にも大きく影響されます。V Forgedの、低く落ち着いた「バシッ」という打音は、ゴルファーにナイスショットを確信させ、心地よさを増幅させる効果がありました。これは、ヤマハが長年培ってきた音響解析技術が、クラブの内部構造設計に応用されていたからに他なりません。素材、製法、そして音響設計。この三位一体のアプローチこそが、V Forgedを伝説の領域へと押し上げたのです。
中古市場で探す際の注意点
「そんなに良いクラブなら、ぜひ中古で探してみたい!」…そう思うのが人情ですよね。私も常に中古ショップのサイトや店舗をパトロールしていますが、V Forgedを探す際には、いくつか絶対に押さえておくべき注意点があります。なにせ発売から10年以上が経過したモデルですから、状態はまさに千差万別。後悔しないためにも、以下のポイントをしっかり頭に入れておきましょう。
まず大前提として、非常に人気が高いため、状態の良い個体は本当に少なくなってきており、価格も高値で安定しているという現実があります。もしコンディション抜群のセットを見つけたら、それはもう「運命の出会い」かもしれません。
① 必ずチェックすべき物理的なコンディション
中古クラブ選びは、現物確認が基本です。特に注意して見てほしいのが以下の3点です。
② 価格相場と購入のタイミング
V Forgedの価格相場は、モデル(年式)や状態、シャフトのスペックによって大きく変動します。一般的に5番アイアンからPWまでの6本セットで、状態が良ければ3万円〜5万円程度が目安になることが多いかなと思います。もちろん、希少なツアーモデルやカスタムシャフト装着品はさらに高値で取引されます。もし状態の良い個体を相場より安く見つけたら、それはもう「出会い」だと思って、早めに決断するのが吉かもしれません。迷っているうちに、他の誰かに買われてしまう可能性が非常に高いモデルですからね。
中古クラブの購入は一期一会。焦る必要はありませんが、決断力も大切です。
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2012年モデルが愛される理由
数あるV Forgedシリーズの中でも、ファンの間で「一つの完成形」「最高傑作」と特に名高いのが、2012年に発売された「inpres X V Forged」です。このモデルは、軟鉄鍛造キャビティアイアンというジャンルにおいて、今後これを超えるものはなかなか現れないのではないか、とまで言われるほどの完成度を誇ります。
では、なぜ2012年モデルはこれほどまでに特別扱いされるのでしょうか。それは、これまで挙げてきた「極上の打感」「美しい形状」「高い操作性」「適度な寛容性」といった、アイアンに求められるあらゆる要素が、まるで奇跡のような黄金比で融合している点にあります。ツアーモデルほどアスリートに振り切っておらず、アベレージ向けモデルほどやさしさに媚びていない。まさにゴルファーが求める性能の「ど真ん中」を、完璧に射抜いたモデルだったのです。
① スペックに現れる「狙う」ための設計思想
このモデルの設計思想を最も象徴しているのが、ロフト角の設定です。7番アイアンで32度。現代の飛び系アイアンが25度前後であることを考えると、これは2番手近く寝ている(ロフト角が大きい)クラシックな設定です。しかし、これがスコアメイクを重視するゴルファーにとっては、とてつもない武器になるのです。
② 契約プロの感性が生んだ形状
この時代のヤマハは、藤田寛之プロをはじめとするトッププロとの関係が非常に密でした。彼らからの「もう少しトップブレードを薄くしてほしい」「ソールの抜けを良くしてほしい」といった、非常に繊細なフィードバックが製品開発に色濃く反映されていました。2012年モデルの絶妙なソール形状や、構えた時の安心感とシャープさを両立させたヘッド形状は、まさにトッププロの感性とヤマハの開発陣の技術力が融合した結果と言えます。アマチュアがその恩恵を受けられるというのは、非常に贅沢なことですよね。
inpres Xシリーズの系譜
さて、ここまでV Forgedの輝かしい歴史に焦点を当ててきましたが、この時代のインプレスを語る上では、もう一つの重要な流れを忘れてはなりません。それが、アベレージゴルファーに向けて「やさしさ」と「飛距離」を追求した「D」シリーズの存在です。
ヤマハは2000年代後半から2010年代前半にかけて、明確なターゲット設定に基づいた「二軸戦略」を展開していました。これは、多様化するゴルファーのニーズに的確に応えるための、非常にクレバーな戦略だったと言えます。
① VシリーズとDシリーズの明確な役割分担
この二つのシリーズのコンセプトの違いをまとめると、以下のようになります。
| シリーズ名 | ターゲットゴルファー | コンセプト | 代表的なモデル | ヘッド構造・素材 |
|---|---|---|---|---|
| Vシリーズ (Victory/Velocity) | プロ、アスリート、上級者 | 打感、操作性、コントロール性能 | V Forged | 軟鉄鍛造キャビティ |
| Dシリーズ (Distance) | アベレージ、向上心のある中級者 | 飛距離、寛容性、やさしさ | D STEEL, D BLACK | 複合素材(マレージング鋼フェースなど) |
このように、Vシリーズが「ゴルフの真髄を味わいたい」という層に向けたクラブだったのに対し、Dシリーズは「もっと楽に、もっと遠くへ飛ばしたい」という、より多くのゴルファーが抱える普遍的な願いに応えるクラブでした。例えば2010年に登場した「inpres X D BLACK」は、その名の通り黒いダークフィニッシュ(QPQ処理)が特徴的で、光の反射を抑えて集中力を高める効果と、見た目の精悍さで大きな人気を博しました。これは性能だけでなく、デザインという感性面でもゴルファーにアプローチするヤマハらしいモデルでしたね。
② 後のブランド戦略への布石
この「V」と「D」による明確なセグメンテーションは、実は後のヤマハのブランド戦略へと繋がる重要な布石となっていました。ご存知の方も多いと思いますが、後にヤマハはアスリート向けのブランドとして「RMX(リミックス)」を独立させ、一方で「inpres」はアベレージゴルファー向けのブランド、そして最終的には「UD+2」専用のブランドへとその役割を変化させていきます。その源流を辿っていくと、このinpres X時代の「VとDの二軸戦略」に行き着くのです。この歴史を知ることで、ヤマハのクラブ作りの変遷がより深く理解できるかなと思います。
ヤマハ インプレス アイアン 歴代モデルの進化:飛距離革命編
2014年、ヤマハはゴルフ界全体を揺るがす、まさに革命的なアイアンを発表します。それが「inpres RMX UD+2」の登場です。これまでの「打感と操作性のヤマハ」というブランドイメージを良い意味で裏切り、「+2番手の飛び」という、誰もが無視できない強烈な価値を市場に提示しました。このモデルの登場は、単なる新製品の発売というレベルに留まらず、アイアンというクラブに求められる性能の序列を根底から変えてしまうほどの、大きな転換点となったのです。ここからは、インプレスが切り開いたもう一つの歴史、「飛距離」という物理法則への挑戦を見ていきましょう。
ぶっ飛び系UD+2の圧倒的な飛距離
UD+2の「UD」は「Ultra Distance(ウルトラ・ディスタンス)」の略。その名の通り、「いつもと同じように7番アイアンで打ったのに、なぜか5番アイアンの距離が飛んでしまう」という、にわかには信じがたい、しかし紛れもない事実をゴルファーに突きつけました。
この常識破りの飛距離性能を実現した技術的な核は、徹底的な低・深重心設計と、それを可能にした「超ストロングロフト」設計にありました。例えば、2014年に発売された初代UD+2の7番アイアンのロフト角は、なんと26度。これは、先ほど紹介したV Forged(7番で32度)よりも6度、つまり1.5番手以上も立った設定でした。当時の一般的な5番アイアンに相当するロフト角と言えば、その異常さが伝わるでしょうか。
なぜ「飛んで、上がる」という物理的矛盾を解決できたのか?
「そんなにロフトを立てたら、弾丸ライナーになって球が上がらないし、グリーンで絶対に止まらないだろう?」…当時のゴルフメディアも、我々アマチュアゴルファーも、誰もがそう思いました。普通ならその通りです。しかし、ヤマハの開発陣はこの物理的な矛盾を、革新的なヘッド構造で解決して見せました。
そのキーテクノロジーが「ブレードアンダーカット構造」です。これは、ヘッド上部(トップブレード)の内側を大胆に削り取り、そこで生まれた余剰重量をソール後方に再配置するというもの。これにより、ヘッドの重心を極端に低く、そして深くすることに成功したのです。重心が低く深くなると、インパクト時にボールを効果的に打ち上げ、適正なスピン量を与えることができます。結果として、26度という驚異的なストロングロフトでありながら、従来の7番アイアンと遜色のない高さの弾道で、かつ低スピンで力強く飛ばす、という魔法のような性能が実現したのです。
歴代モデルのロフト角を徹底比較
「じゃあ、昔のV Forgedと、UD+2、そして最新のDriveStarで、具体的にどれくらいロフト角が違うの?」これは、インプレスの歴代モデルを検討する上で最も重要で、かつ最も注意が必要なポイントです。なぜなら、このロフト角の違いが、あなたのクラブセッティング全体を根底から見直す必要性を生むからです。ここで代表的なモデルの番手別ロフト角を一覧で比較してみましょう。
この表を見て、愕然とした方もいるのではないでしょうか。V Forgedの5番アイアン(25°)が、UD+2やDriveStarの7番アイアン(25°)と全く同じロフト角なのです。つまり、同じ「7番」という刻印がされていても、中身は全くの別物だということです。
UD+2とDriveStarの決定的な違い
さて、爆発的なヒットを記録し、「ぶっ飛び系」の代名詞となったUD+2シリーズですが、その尖った性能ゆえの弱点というか、「癖」があったのも事実です。その最大のものが、球をしっかりつかまえてスライスを防ぐために採用された、極端なグースネック(フックフェース)の形状でした。これがスライスに悩むゴルファーには絶大な効果を発揮する一方で、「構えた時にフェースが左を向いて見えて気持ち悪い」「少し捕まえにいくと、とんでもないチーピン(左への強い引っ掛け)が出るのが怖い」と感じる中・上級者やフッカー系のゴルファーがいたのも事実です。
そのUD+2が築いた「圧倒的な飛び」という資産を継承しつつ、形状(顔)や捕まり方をニュートラルに進化させ、より幅広いゴルファーに受け入れられることを目指して2022年に登場したのが、現行モデルの「inpres DRIVESTAR」です。
UD+2とDriveStarの最大の違いは、ずばり「形状思想」と「重心設計」、そしてそれによって生まれる「球筋」にあります。
①「捕まえる」UD+2、「曲げない」DriveStar
両者のコンセプトの違いを端的に表現すると、こうなります。
- inpres UD+2:重心角が大きく、強いグースネックを持つ。ゴルファーが意識しなくても、スイング中にヘッドが自然とターンしてフェースが閉じる動きを助長する「オートマチック・ドロー設計」。明確なドローバイアスがあり、とにかくスライスを消したい人向けのクラブと言えます。
- inpres DRIVESTAR:グースの度合いを抑え、ストレートに近い正統派の形状を採用。ヘッドの左右慣性モーメントをルール限界クラスまで高める設計により、インパクト時のヘッドのブレを抑制。フェースのターンを抑え、打ち出した方向に真っ直ぐ飛ばす「高直進性設計」。左へのミスを嫌う人にも対応でき、よりニュートラルな特性を持っています。
簡単に言うと、UD+2がクラブの機能で積極的に球を「捕まえにいく」のに対し、DriveStarはヘッドの安定性で「曲がりを抑える」というアプローチの違いがあります。これにより、DriveStarはより多くのゴルファーが構えやすさと安心感を得られるモデルへと進化したのです。
DriveStarの「イイ顔」と性能
DriveStarの開発コンセプトは、ずばり「THE GOOD FACE(イイ顔)」。これは、従来の「飛び系アイアン=ボテッとしていてカッコ悪い」というゴルファーが抱きがちなネガティブなイメージを完全に払拭しようという、ヤマハの強い意志の表れです。アスリートモデルのアイアンと並べても違和感のない、シャープでオーソドックスな美しい形状を実現しました。
「でも、見た目をシャープにすると、物理的に重心を深くしたり低くしたりする自由度が減って、飛距離や寛容性が落ちるのでは?」…その通り、これはゴルフクラブ設計における永遠のトレードオフです。しかしヤマハは、この難題を二つの革新的なテクノロジーによって見事に解決してきました。
① エネルギー効率を最大化する「BoostBox(ブーストボックス)」
これは、UD+2時代に採用されていた「Speedbox」をさらに進化させた技術です。フェースの周辺(トウ・ヒール側)に箱状のリブ構造を設けることで、ヘッド全体の剛性を極限まで高めています。これにより、インパクトの瞬間に発生する無駄な振動(エネルギーロス)を徹底的に抑制。ボールに伝わるエネルギーを最大化し、爆発的なボール初速を生み出します。(出典:ヤマハ株式会社 inpres DRIVESTAR公式サイト)
#### ② 新素材「X37」が可能にした極薄反発フェース
ボディの素材には、強度と粘り強さを両立した新たな独自素材「X37」を採用。これにより、フェースの厚みを驚異の1.1mm、ソール厚を1.2mmまで薄肉化することに成功しました。この極薄フェースとソールがインパクトで大きくたわみ、そして素早く復元することで、強烈なトランポリン効果を生み出します。特に、アマチュアゴルファーの打点が集中しやすいフェース下部での反発性能が飛躍的に向上し、ミスヒット時でも飛距離の落ち込みを最小限に抑えてくれるのです。
これらの最新技術により、DriveStarは「シャープなイイ顔」でありながら、UD+2を凌駕するほどの飛距離性能と寛容性を両立させるという、かつては不可能と思われた領域に到達したのです。性能と感性を高次元で融合させた、まさに現代のインプレスを象徴するモデルと言えるでしょう。
スライスに悩む人へのおすすめは?
ここまで読んで、「結局のところ、長年スライスに悩んでいる自分には、UD+2とDriveStarのどっちがいいの?」と迷われている方も多いでしょう。これは非常に重要な選択であり、あなたのゴルフを大きく変える可能性を秘めています。
私の個人的な見解としては、今でもなお「inpres UD+2」シリーズは、根深いスライスに悩むゴルファーにとって非常に強力で、即効性のある武器になると考えています。特に中古市場で価格もこなれてきた2019年モデル(3代目)や2021年モデル(4代目)は、完成度も高く、コストパフォーマンスの観点からも非常におすすめです。
なぜUD+2はスライサーの救世主なのか?
その理由は、UD+2が持つ「強制力」にあります。そのメカニズムを少し掘り下げてみましょう。
- 強力なグースネック:アドレスした時点でフェースがシャフト軸線より後ろに引っ込んでいるため、インパクトのタイミングがわずかに遅れます。この「時間の猶予」が、フェースが閉じる動きを助けてくれるのです。
- 大きな重心角:ヘッドの重心がヒール寄りにあるため、ヘッドが自然に返りやすい(ターンしやすい)特性を持っています。意識しなくても、クラブが勝手に仕事をしてくれる感覚です。
難しいスイング理論を考える前に、まずはクラブの力で「球が捕まるって、こういうことか!」という成功体験を得ることが、スライス脱出の何よりの近道になる場合があります。理屈抜きで、コースで出る右へのミスを今すぐ消したい。そんな切実な悩みには、UD+2が最高の答えを出してくれる可能性が高いです。
DriveStarという選択肢
一方で、もしあなたが「クラブに頼るだけでなく、自分のスイングも改善しながら、将来的にはストレートから軽いドローボールを打ちたい」という向上心をお持ちなら、DriveStar(特に2025年モデルのTYPE/D)も素晴らしい選択肢になります。UD+2ほどの強制力はありませんが、よりニュートラルな挙動で高い直進性を実現してくれるため、スイングを作っていく上での素直な相棒となってくれるでしょう。あなたのゴルフの現在地と目指す未来を考え、最適な一本を選んでみてください。
あなたに合うヤマハ インプレス アイアン 歴代モデルは?
さて、ヤマハ インプレス アイアンが歩んできた、長くてドラマチックな歴史の旅も、いよいよ終着点です。V Forgedという「感性の頂点」から、UD+2という「物理の革命」、そしてDriveStarという「二つの融合」まで、様々なモデルが登場しました。最後に、これまでの情報を総括し、あなたがどのタイプのゴルファーで、どのモデルを選ぶべきかの最終的な指針を提示して、この記事を締めくくりたいと思います。
ヤマハのインプレスというブランドは、ゴルファーの「もっと上手くなりたい」という願いに、ある時は「感性」で、またある時は「物理」で寄り添い続けてきました。この記事が、数あるヤマハ インプレス アイアン 歴代モデルという星々の中から、あなたというゴルファーを最も輝かせる、運命の一本を見つけ出すための一助となれば、私にとってこれほど嬉しいことはありません。
ただし、この記事で得た知識はあくまで地図のようなものです。最終的な目的地を決めるのは、あなた自身の感覚です。可能な限り、専門のフィッティングスタジオやゴルフショップで専門家のアドバイスを受けながら、実際に様々なモデルを試打してみることを強く、強くお勧めします。あなたのゴルフライフが、最高の相棒と共に、より豊かなものになることを心から願っています。
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