こんにちは!19番ホール研究所のthe19thです。
PINGのドライバーやフェアウェイウッドを選ぶとき、意外と悩むのが「純正シャフトはどれを選べばいいのか」という問題です。
現行G440シリーズだけでも、ALTA J CB BLUE、PING TOUR 2.0 CHROME、PING TOUR 2.0 BLACKがあり、さらに中古まで含めればALTA J CB RED・SLATE・BLACK、PING TOUR 173シリーズまで候補に入ります。
結論から言うと、現行モデルは大きく「高弾道のALTA」「中弾道のTOUR CHROME」「低弾道のTOUR BLACK」と整理するとわかりやすいです。ただし、同じSフレックスでも重量・トルク・しなり方は異なるため、「ヘッドスピードが○m/sだからS」と機械的に決めるのはおすすめできません。
この記事では、検索で一般的に使われる「PING純正シャフト」という表現を使いますが、PING公式では主に「標準シャフト」として案内されています。現行G440から歴代モデル、中古で注意したいスリーブ互換性までまとめて比較します。
- ALTA J CB BLUE:高弾道を狙いやすく、軽快に振りたい人の第一候補
- TOUR 2.0 CHROME:ALTAより挙動を抑えたい、中弾道志向の人向け
- TOUR 2.0 BLACK:先端剛性が高く、低弾道・低スピン方向を求める人向け
- G440はG430・G425・G410世代とスリーブ互換あり
- G400以前とG410以降のスリーブには互換性がない
- フレックス表記だけでなく、重量・トルク・振り心地を含めて試打で決める
PING純正シャフトを比較
まずは現行G440ドライバーで選べる主要なPING純正シャフトを比較します。
スペックを見ると、ALTAとTOURでは単純に「柔らかい・硬い」という違いだけではありません。標準クラブ長、重量、トルク、キックポイント、想定する弾道がそれぞれ異なります。
| シャフト | フレックス | 重量 | トルク | 調子 | 標準長 | 弾道傾向 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ALTA J CB BLUE | R / SR / S | 49 / 53 / 58g | 5.3 / 5.2 / 5.0° | 先 / 中先 / 中 | 46インチ | 高弾道 |
| TOUR 2.0 CHROME 65 | R / S / X | 55 / 60 / 65g | 4.4 / 4.2 / 3.8° | 中 / 中元 / 中元 | 45.25インチ | 中弾道 |
| TOUR 2.0 CHROME 75 | R / S / X | 67 / 69 / 72g | 3.7 / 3.3 / 3.2° | 中 / 中元 / 中元 | 45.25インチ | 中弾道 |
| TOUR 2.0 BLACK 65 | S / X | 59 / 65g | 3.8 / 3.5° | 中元 / 手元 | 45.25インチ | 低弾道 |
| TOUR 2.0 BLACK 75 | S / X | 73 / 76g | 3.2 / 2.9° | 中元 / 手元 | 45.25インチ | 低弾道 |
迷った場合は、まずこの3方向で考えると整理しやすくなります。
- 高さを出したい → ALTA J CB BLUE
- 高さと安定感のバランス → TOUR 2.0 CHROME
- 弾道を抑えたい → TOUR 2.0 BLACK
ALTA J CB BLUE
G440世代の中心となる純正シャフトがALTA J CB BLUEです。
PING公式では「日本専用の高弾道シャフト」と位置づけられており、Rは先調子、SRは中先調子、Sは中調子。フレックスが上がるにつれて重量も49g、53g、58gと段階的に増えていきます。
名称にある「J」はJapan、「CB」はCounter Balanceの意味です。重心位置をグリップ側に寄せるカウンターバランス設計によって、長めのクラブでも振りやすさを狙っています。
特に注目したいのが、G440ではALTA装着時の標準クラブ長が46インチになったことです。TOUR 2.0系の45.25インチより0.75インチ長いため、シャフト単体の性格だけでなく、クラブ長の違いも振り心地やミート率に影響します。
「純正だから初心者向け」と考えるよりも、高めの弾道とヘッドの走りを感じながら振りたい人の選択肢と考える方が実態に近いでしょう。
TOUR 2.0 CHROME
PING TOUR 2.0 CHROMEは、PING公式で「しっかりと叩ける中弾道用シャフト」と位置づけられています。
65と75があり、それぞれR・S・Xを設定。ALTA J CB BLUEよりトルク値が小さく、挙動を抑えながら振りたい人が比較しやすいモデルです。
例えばALTA J CB BLUEのSは58g・トルク5.0度。一方、TOUR 2.0 CHROME 65のRは55g・トルク4.4度です。重量だけなら近いものの、同じフィーリングにはなりません。
そのため「ALTAのSかTOUR CHROMEのRか」は、PING純正シャフト選びで特に比較する価値が高い組み合わせです。
PING TOUR 2.0 CHROME・BLACKについて、重量別の選び方やフィッティング傾向まで詳しく知りたい方は、PING TOUR 2.0クローム徹底評価|適正ヘッドスピードと選び方で詳しく解説しています。
TOUR 2.0 BLACK
PING TOUR 2.0 BLACKは、3モデルの中で最も弾道を抑える方向に設計されたシャフトです。
65・75ともにSとXのみ。PING公式によるとCHROMEよりトルクを抑え、先端剛性を高めた設計で、低弾道・低スピン方向を狙っています。
ただし、「BLACK=ヘッドスピードが速い人しか使えない」と決めつける必要はありません。
PINGが約800名分の試打データを分析した結果でも、BLACK 65Sは42〜46m/s帯だけでなく38〜42m/s帯でも選ばれています。シャフトはヘッドスピードだけでなく、切り返しのタイミングや打ち出したい弾道、フェースの戻り方との相性で結果が変わります。
「BLACKだからハード」「SだからHS○m/s以上」と一つの数字だけで決めないことが重要です。
歴代ALTAを比較
中古のPINGドライバーを探していると、ALTA J CB RED・SLATE・BLACK・BLUEという4世代が出てきます。
ここは従来の記事で誤解されやすかったポイントです。カラーが変わるたびに「どんどん硬くなった」と単純に考えるのは正確ではありません。
| 世代 | 主なモデル | フレックス | ドライバー重量 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ALTA J CB RED | G410 | R / SR / S / X | 45 / 50 / 55 / 60g | カウンターバランス系 |
| ALTA J CB SLATE | G425 | R / SR / S / X | 45 / 50 / 55 / 60g | 高弾道系 |
| ALTA J CB BLACK | G430 | R / SR / S | 49 / 53 / 58g | 日本専用・高弾道 |
| ALTA J CB BLUE | G440 | R / SR / S | 49 / 53 / 58g | 日本専用・高弾道 |
BLUEとBLACKの違い
G440のBLUEとG430のBLACKについては、PING公式が「重量・しなり特性は同じ」と説明しています。
つまり、「BLUEになってシャフトそのものが大幅に硬くなった」という理解ではありません。
大きな違いは、ドライバーの標準クラブ長です。
| G430 BLACK | G440 BLUE | |
|---|---|---|
| R | 49g | 49g |
| SR | 53g | 53g |
| S | 58g | 58g |
| 標準クラブ長 | 45.75インチ | 46インチ |
G440でALTA J CB BLUEを試打するときは、シャフトスペックだけでなく46インチという長さをどう感じるかも確認したいポイントです。
RED・SLATEとの違い
G410のREDとG425のSLATEは、ドライバー用ではR・SR・S・Xを設定し、重量は45〜60gでした。
対してG440のBLUEはR・SR・Sの3フレックスで、重量は49・53・58g。PING公式も、RED・SLATEと比べBLUEは各フレックスで数グラム重くなっていると案内しています。
したがって、中古からG440へ買い替える場合も、以前Sを使っていたからといって自動的にBLUEのSを選ぶのではなく、RやSRまで含めて打ち比べるのが安全です。
TOUR 173との違い
中古市場で今でも見かけるのがPING TOUR 173シリーズです。
G400〜G425世代で長く採用されたシャフトで、G425ドライバーではTOUR 173-55、173-65、173-75がラインアップされていました。
| モデル | フレックス | 重量 | トルク | 調子 |
|---|---|---|---|---|
| TOUR 173-55 | SR / S | 51 / 55g | 3.8 / 3.7° | 中 / 中 |
| TOUR 173-65 | R / S / X | 57 / 61 / 66g | 4.3 / 3.4 / 3.2° | 中 / 中元 / 手元 |
| TOUR 173-75 | R / S / X | 68 / 75 / 80g | 3.3 / 2.9 / 2.8° | 中 / 中元 / 手元 |
PING公式のフィッティング情報では、173シリーズに比べてTOUR 2.0 CHROMEはややしなりを感じやすく、BLACKはやや硬く感じる傾向があるとされています。
また、CHROMEは173シリーズよりボールがやや上がりやすく、BLACKは低スピン・低弾道方向です。
「173-65の後継だからCHROME 65を同じフレックスで買えばよい」と単純に置き換えるのではなく、CHROMEとBLACKの両方を試す方が失敗しにくいでしょう。
振動数は参考値にする
「PING TOUR 173-65 振動数」「PING TOUR 2.0 振動数」と検索して、cpmの数値を比較している方も多いと思います。
ただし、PING公式の主要スペック表では重量・トルク・キックポイントは公表されていますが、一般向けの統一した振動数値は掲載されていません。
振動数は、クラブ長、ヘッド重量、グリップ重量、固定位置、計測器や測定方法によって値が変わります。そのため、別々のショップや個人が測定した数字を並べて「276cpmだから他社X相当」のように断定するのは避けた方が安全です。
振動数は同じ条件で測定したクラブ同士を比較するときの補助指標として使い、最終判断は実際の弾道と振り心地で決めるのがおすすめです。
ヘッドスピード別の目安
シャフト選びではヘッドスピードも参考になります。ただし、これは「○m/sなら必ずこのシャフト」という適合表ではありません。
PINGが公開した約800名分の試打データを見ると、同じヘッドスピード帯でも複数のシャフトが選ばれています。実際のフィッティング傾向を大まかに整理すると次のようになります。
| ドライバーHS | 比較したい候補 | 考え方 |
|---|---|---|
| 34m/s未満 | SPEEDER NX GREY系など | 軽さと高さを優先 |
| 34〜38m/s | ALTA BLUE R・SR | 高弾道と振りやすさを比較 |
| 38〜42m/s | ALTA BLUE S CHROME 65 R・S BLACK 65 S | 選択肢が広いゾーン |
| 42〜46m/s | CHROME 65 S・X BLACK 65 S | 挙動と弾道の高さで比較 |
| 46m/s以上 | CHROME / BLACK 65・75 | 重量も含めてフィッティング |
特に38〜42m/s付近は、ALTA BLUE S、CHROME 65R・S、さらにはBLACK 65Sまで候補が広がっています。
つまり、ヘッドスピードだけではシャフトは決まりません。
弾道から選ぶ
最もシンプルなのは、まず欲しい弾道の方向から候補を絞る方法です。
- 球が上がりにくい → ALTA J CB BLUEから試す
- 高さは足りていて安定感を求める → CHROMEを試す
- 吹け上がりや高すぎる弾道を抑えたい → BLACKも比較する
ただし弾道の高さはシャフトだけでなく、ヘッドのMAX・SFT・LST、ロフト角、入射角、打点などでも変化します。シャフトだけで無理に弾道を修正しようとしないことも大切です。
ヘッド側から整理したい方は、ピン ドライバーが合う人|モデル別の選び方も参考にしてください。
長さも比較する
現行G440ではALTA BLUEが46インチ、TOUR 2.0系が45.25インチです。
0.75インチの差は小さく見えますが、アドレスしたときの安心感やミート率、振り切りやすさには無視できない違いがあります。
ALTAでヘッドスピードが出ても芯に当たりにくい人なら、短いTOUR系の方が平均飛距離では良い結果になることも考えられます。逆に46インチを違和感なく振れるなら、ALTAの長さを活かせる可能性があります。
G410以降の互換性

中古のPING純正シャフトを購入するとき、最も重要なのがスリーブの世代です。
PING公式FAQでは、G440は対応するG430・G425・G410世代のスリーブと互換性があり、G400シリーズ以前とは互換性がないと明記されています。
| 世代 | G440との互換性 |
|---|---|
| G440 | ○ |
| G430 | ○ |
| G425 | ○ |
| G410 | ○ |
| G400以前 | × |
なお、「互換性がある」とは、基本的に同じクラブカテゴリーで世代をまたいで使えるという意味で考えてください。中古品を購入するときは、ドライバー用なのかフェアウェイウッド用なのか、完成時の長さも含めて確認しましょう。
G400にはそのまま付かない
中古市場で特に間違えやすいのがG400とG410の境目です。
例えば、G400時代のTOUR 173-65に旧スリーブが付いた状態で販売されている場合、そのままG430やG440に装着することはできません。
シャフト自体を流用したい場合は、対応するスリーブへ交換できるかゴルフ工房へ相談します。工賃や部品代は店舗・作業内容によって変わるため、購入前に見積もりを確認しておく方が安心です。
ヘッド側の世代差も確認したい場合は、PING歴代ドライバー比較|G400からG440までで詳しく整理しています。
中古購入の注意点
PING純正シャフトは中古でも選択肢が豊富ですが、価格だけで決めると失敗しやすいパーツでもあります。
スリーブ世代を見る
最優先で確認したいのがスリーブです。
「PINGスリーブ付き」としか書かれていない商品は要注意。G410以降なのかG400以前なのかを写真や商品説明で確認し、不明なら購入前に販売者へ確認しましょう。
長さとカットを確認
中古シャフトは、純正状態とは限りません。
バット側を短くしたもの、チップカットされたもの、延長されたものなどがあり、同じモデル・同じフレックスでも完成したクラブの振り心地が変わります。
最低でも「シャフト単体の長さ」「装着時のクラブ長」「カット歴」の3点は確認しておきたいところです。
傷や改造跡を見る
カーボンシャフトでは、表面の大きな傷、割れ、局所的な膨らみ、スリーブ周辺の不自然な加工跡がないか確認します。
グリップが摩耗しているからといって、直ちにシャフト自体の性能が劣化しているとは判断できません。グリップは交換前提で考え、シャフト本体の状態とは分けてチェックする方がよいでしょう。
極端に安い商品は注意
PING公式も模倣品について注意喚起しており、信頼できる正規販売店の利用を推奨しています。
中古やフリマを利用する場合も、市場相場から極端に安い商品、商品写真が少ない出品、スリーブやロゴ部分が確認できない商品は慎重に判断した方がよいでしょう。
最適なシャフトの決め方
ここまでスペックを比較してきましたが、PING純正シャフトの最終的な選び方は意外とシンプルです。
- 先に使いたいヘッドとロフトを決める
- ALTA・CHROME・BLACKを打ち比べる
- 同じモデルでもフレックスを上下して試す
- ヘッドスピードだけでなく打ち出し角・スピン量・左右差を見る
- 最後に振り心地と再現性で決める
特にPINGはフィッティングを重視しているメーカーです。
「ALTA Sから試したけれど少し動きすぎる」「CHROME 65Sだと弾道がちょうどいい」「BLACKでも意外と振りやすかった」といった比較は、スペック表だけではわかりません。
フィッティングの予約方法や流れについては、PINGフィッティング完全ガイド|予約・料金・持ち物で解説しています。
よくある質問
PING純正シャフトまとめ
PING純正シャフトは、「純正だから性能が低い」「TOURだから上級者専用」といった単純な分け方では選べません。
現行G440で整理すると、まずALTA J CB BLUE=高弾道、PING TOUR 2.0 CHROME=中弾道、PING TOUR 2.0 BLACK=低弾道という3方向から候補を絞るのがわかりやすいです。
- ALTA BLUEは49〜58gの日本専用カウンターバランスシャフト
- CHROMEはALTAより挙動を抑えた中弾道系
- BLACKは先端剛性を高めた低弾道・低スピン系
- BLUEとG430 BLACKは重量・しなり特性が同じ
- G440・G430・G425・G410世代はスリーブ互換あり
- G400以前とはスリーブ互換なし
- 振動数やHSだけで決めず、実際の弾道と振り心地で選ぶ
中古で歴代モデルを探す場合も、RED・SLATE・BLACK・BLUEという名称だけで判断せず、重量、フレックス、スリーブ世代、シャフト長まで確認することが大切です。
最終的には、同じヘッドでALTA・CHROME・BLACKを打ち比べるのが一番確実です。最新のシャフトラインアップや仕様は変更される可能性があるため、購入・注文前にはPING公式サイトや正規販売店でも最新情報を確認してください。

