モーダス120が合う人は?振動数と試打で判明した真実

モーダス120 合う人 Column

「モーダス120 合う人」というキーワードで検索してたどり着いたあなた、もしかして「カタログスペックの割に柔らかいって聞いたけど本当?」とか、「自分にはオーバースペックじゃないかな?」なんて不安を感じていませんか。その感覚、実はすごく鋭いんですよ。

このシャフトは、振動数や重量といった数値だけでは語れない、非常にユニークな性格を持っているからです。評判が良いからといって安易に選ぶと、ドライバーとのタイミングが合わなくなったり、思わぬミスに悩まされたりすることもあるかもしれません。

今回は、私が実際に長期間使用して感じたフィーリングや、多くのゴルファーのデータを分析して見えてきた「真実の適正」について、包み隠さずお話しします。

  • 振動数データに隠された「柔らかいのに硬い」という矛盾した挙動の正体
  • ドライバーのヘッドスピード別に見る、失敗しないフレックス選びの基準
  • ダイナミックゴールドやモーダス105とは決定的に異なるスイングタイプへの適性
  • 左へのミスやチーピンに悩まないための具体的な対策とセッティング術

特性と剛性から解析するモーダス120が合う人の条件

日本シャフトが世界に誇る「MODUS3 TOUR 120」は、単なる軽量スチールではありません。まずはこのシャフトが持つ特異な剛性分布(EIプロファイル)を理解することが、あなたに合うかどうかを見極める第一歩です。ここを誤解していると、どんなに練習しても結果が出ないという泥沼にハマってしまいますよ。

振動数と硬さの秘密から見る特徴

まず結論から言うと、モーダス120は「数値上は柔らかいのに、インパクトでは頼りがいがある」という、魔法のようなシャフトです。ショップで振動数(CPM)を計測すると、例えばSフレックスでも、一般的なスチールシャフトより低い数値が出ることが多いんですよね。これを見て「あ、これなら楽に振れそうだな」と判断するのは、ちょっと待ってください。

振動数計というのは、主にグリップ側の剛性を反映しやすいんです。モーダス120の最大の特徴は、「手元から中間部にかけて意図的に剛性を下げている(柔らかくしている)」点にあります。これによって、切り返しでのスムーズなしなりや、心地よい粘り感が生まれるわけです。これを日本シャフトでは独自の「EI分布」と呼んでいます。

しかし、ここで騙されてはいけないのが「先端剛性」です。中間が柔らかい一方で、先端部分(ヘッド側)はものすごく硬く作られています。これは、PGAツアーのプロたちが求める「低スピン」と「コントロール性能」を実現するため。つまり、スイング中はムチのようにしなるけれど、インパクトの瞬間には岩のように硬くなって当たり負けしない。これがモーダス120の正体です。

ここがポイント
「柔らかい」と感じるのは切り返しの一瞬だけ。インパクトゾーンでは非常にタフな挙動を示します。振動数の低さは「振りやすさ」の指標であって、「弱さ」ではありません。

この「中柔・先硬」という特性は、手元でタイミングを取りたい人には最高にフィットしますが、逆にシャフト全体が棒のように硬い感覚(例えばプロジェクトXの元調子系など)を好む人には、頼りなく感じてしまう原因にもなります。数値の罠に陥らないよう、実際の挙動を理解しておくことが大切ですね。

モーダス120のドライバーのヘッドスピード基準

the19th

「自分にはハードすぎるかな?」と心配な方のために、推奨されるドライバーのヘッドスピード(HS)について、私の経験と一般的なデータを照らし合わせて整理しました。意外と守備範囲が広いのが、このシャフトの愛される理由でもあります。

フレックス 重量 (g) 推奨HS (m/s) 適正ゴルファー像
R 111 37 – 42 軽量スチールからのステップアップ組。しなりを感じたい人。
S 114 42 – 46 最もストライクゾーンが広い。アマチュア男性の平均層に合致。
X 120 45 – 50 重量・剛性ともに一段階上がる。叩きにいっても左が怖い人向け。
TX 126 48以上 完全にプロスペック。並のアマチュアでは棒に感じるレベル。

表を見て「おっ、Sならいけそう」と思った方、その通りです。実はモーダス120のSフレックスは、現代のアマチュアゴルファー(HS 42m/s前後)が最も恩恵を受けやすいスペックなんです。重量も114gと、重すぎず軽すぎない絶妙な設定。

ただし、注意が必要なのは「SとXのギャップ」です。他メーカーのシャフトだと、SとXの違いは「少し硬くなるだけ」というケースもありますが、モーダス120の場合、重量が一気に6gも増えます。さらに全体的なしっかり感も急激に増すため、Sで少し物足りないからといって安易にXに手を出すと、途端にボールが上がらなくなったり、右へのプッシュアウトが止まらなくなったりすることがあります。

ドライバーとのマッチングを考える際、ドライバーのシャフトが50g台や60g台で、HSが40m/s前半の方であれば、まずはSフレックスを試してみてください。Rフレックスも非常に優秀で、特に冬場のゴルフや、体力に自信がなくなってきたシニアアスリートの方には、武器になるしなやかさを持っていますよ。

ちなみに、ドライバー選びで迷っている方は、以下の記事で自分に合うモデルの選び方を詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

DGとの比較で分かる振り心地の違い

長年のライバル、トゥルーテンパー社の「ダイナミックゴールド(DG)S200」との比較は避けて通れませんね。長年DGを使ってきて「ちょっと重くてしんどくなってきたな」という方がモーダス120を検討するケース、本当によくあります。

結論から言うと、DGユーザーにとってモーダス120への移行は、比較的スムーズにいくことが多いです。なぜなら、両者ともに「粘り系」というカテゴリーに属しているからです。DGも手元側に粘りがあり、ボールを運ぶようなフィーリングがありますが、モーダス120はその「粘り」を少しマイルドにしつつ、約15g軽量化したようなイメージです。

決定的な違いは「先端の動き」にあります。DGは全体的に重厚感があり、先端も粘る(動く)感覚がありますが、モーダス120は前述の通り先端が「硬い」です。そのため、DGから乗り換えると「軽くなったのに、インパクトでヘッドが走らない(暴れない)」という不思議な感覚を覚えるかもしれません。これが「球が強くなる」「スピンが減って飛ぶ」と言われる要因です。

一方で、DG特有の「ズシリ」とした重さをスイングの安定剤にしていた人にとっては、モーダス120は少し軽快すぎて、手打ちを誘発してしまう恐れもあります。もし貴方が「重さでリズムを作るタイプ」なら、120よりも重量のある「モーダス125」の方が、違和感なくスイッチできる可能性が高いですね。120を選ぶなら、軽くなる分、意識してゆったり振ることを心がける必要があります。

105との違いと使い分けのポイント

ここ、一番勘違いしやすいポイントです。「120が重いから、次は105にしよう」とか、「105が軽いから120にしよう」という単純な重量移行は、高確率で失敗します。なぜなら、モーダス120と105は、設計思想が真逆の全く別物のシャフトだからです。

モーダス105は、いわゆる「軽硬(カルカタ)」の代表格。全体的に剛性が高く、特に手元から中間にかけてが非常にしっかりしています。しなり量は少なく、直線的にヘッドが動く「弾き系」の性格を持っています。対して120は、これまでお話しした通り、大きくしなって戻る「粘り系」です。

ここが要注意
120の「しなり」が好きな人が105に変えると、「棒みたいで硬くてタイミングが取れない」と感じます。逆に、105のシャープさが好きな人が120に変えると、「グニャグニャして気持ち悪い」と感じてしまいます。

使い分けのポイントは、重量よりも「スイングタイプ」です。ご自身が、シャープに振り抜いてスパン!と弾きたいタイプ(105向き)なのか、クラブの重みとしなりを感じてグググッと押し込みたいタイプ(120向き)なのか。ここを見誤らないようにしてください。もし120の挙動が好きで、もう少し軽くしたいなら、105ではなく他社の粘り系軽量シャフト(例えば日本シャフトなら950GH neoなど)を検討する方が、フィーリングのギャップは少ないはずですよ。

しなりを感じて打つスインガーとの相性

モーダス120が「魔法の杖」になる人の最大の特徴、それは「切り返しで一瞬の間(ま)を作れるスインガー」です。これに尽きます。

中間部が柔らかいこのシャフトは、トップからの切り返しでググッと大きくしなります。このとき、打ち急がずにシャフトがしなり戻ってくるのを一瞬待てる人にとっては、オートマチックにパワーが溜まり、インパクトで一気に解放される最高の感覚が得られます。ゆったりとしたテンポ、等速に近いリズムで振るタイプですね。

逆に、トップから間髪入れずに鋭く切り返す「ヒッター」タイプや、パンチショット気味にインパクトを作るタイプの人だと、シャフトのしなりが大きすぎてヘッドが遅れてくる感覚(振り遅れ)になりやすいんです。「あれ、ヘッドどこいった?」となって、慌てて手で返しに行くと、今度は引っ掛けが出る。これが120が「合わない」と言われる典型的なパターンです。

ご自身のスイングを動画で撮ってみてください。トップでクラブが静止しているように見える時間が長い人、あるいはフィニッシュまでバランスよく振り切ることを重視している人。そんな貴方にとって、モーダス120はスイングの一部となって、最高のパフォーマンスを引き出してくれるはずです。

モーダス120が合う人が注意すべきセッティングとミス

さて、ここからは少しマニアックですが、実戦でスコアを出すために避けて通れない「セッティング」と「ミスの傾向」についてお話しします。合う人にとっても、扱い方を間違えれば牙をむくのが道具というものです。特にアイアンはスコアメイクの要ですから、慎重にいきたいですよね。

アイアン選び全般については、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

左に行くミスの原因と対策方法

「モーダス120を使ったらチーピンが出た」という声、ネット上でもよく見かけますよね。先端が硬くて左に行きにくいはずのシャフトで、なぜこんなことが起きるのでしょうか。これには明確な理由があります。

一つは、「シャフトのしなり戻りと、フェースターンのタイミングのズレ」です。中間部が柔らかい分、スイング中に大きく動きます。この動きに対して、プレーヤーが過剰に手首を使ってフェースを返しに行くと、シャフトの戻る力と手の操作が重なって、ヘッドが急激にターンしてしまうんです。特に、今まで捕まらないシャフトを使っていて、一生懸命捕まえる動きをしていた人が120に変えると、この現象が起きやすい。

もう一つは、先端硬性が高いがゆえの副作用です。先端が硬いということは、一度フェースが被って(閉じて)インパクトすると、当たり負けせずにそのまま左へ一直線に強い球が出てしまうということ。逃げてくれないんですね。

対策としては、まず「手で捕まえに行かない」こと。シャフトが勝手に仕事をしてくれると信じて、ボディターンでシンプルに振り抜くイメージを持ってください。それでも左が怖い場合は、グリップがフック過ぎないかチェックするか、あるいは後述するフレックスの変更を検討してみるのが良いでしょう。

SとXの硬さ選びとスペックの重量

先ほども少し触れましたが、モーダス120における「S」と「X」の壁は、ベルリンの壁くらい厚くて高いです(笑)。Sフレックス(114g)は非常にマイルドで万人受けするスペックですが、Xフレックス(120g)になった途端、プロユースの「鉄棒」に近い顔を見せ始めます。

「Sだとたまに左に行くからXにしようかな」と軽く考えるのは危険です。重量が6g増えるということは、クラブ全体の慣性モーメントが大きくなり、今まで以上に体力とパワーが必要になります。結果、振り切れなくなって飛距離が落ちたり、無理に振り回してスイングを崩したりするリスクがあります。

もしSで左へのミスが気になるなら、いきなりXにするのではなく、まずは「番手をずらす(番手ずらし)」というクラフトマンシップ的な調整を検討するか、あるいは重量帯を変えずに先端剛性が高い他モデル(例えばモーダス115など)を試打してみることをお勧めします。Xを選ぶのは、ドライバーのヘッドスピードが46m/sを超え、かつ体力に自信があるハードヒッターに限ったほうが無難です。

詳しいスペックデータについては、メーカーの公式サイトも必ず確認しておきましょう。一次情報は非常に重要です。

(出典:日本シャフト『N.S.PRO MODUS3 TOUR 120 スペック一覧』)

評判から紐解く使用者のリアルな評価

実際に私の周りの競技ゴルファーや、ネット上の口コミを分析すると、評価は見事に二分されます。これがまた面白いところなんです。

ポジティブな評価(合う人) ネガティブな評価(合わない人)
「球の高さが抑えられて、風に強い球が打てるようになった」 「タイミングが取りづらくて、たまにドロップする」
「インパクトの打感が分厚い。フェースに乗ってる時間が長い」 「フニャフニャして頼りない。どこにヘッドがあるか分からない」
「軽く振っても距離が出るし、後半疲れない」 「左への引っ掛けが怖くて振れない」

これを見ると分かる通り、良い評価をしている人は「シャフトの動きを利用できている人」であり、悪い評価をしている人は「シャフトの動きが邪魔だと感じている人」です。特に「打感が分厚い」という評価は、ダウンブローにしっかり打ち込むタイプの上級者から多く聞かれます。先端が硬いので、ターフを取るような強いインパクトでもヘッドがブレないんですね。自分がどちらの感想を持ちそうか、試打の際の参考にしてみてください。

ウェッジへの流れと最適な重量フロー

アイアンセットにモーダス120を入れた場合、ウェッジ(AWやSW)のシャフトはどうすべきか。これも悩ましい問題です。セオリーとしては、「アイアンと同じSフレックスを入れる」か「専用のWEDGE 115/125を入れる」のが正解です。

以前は「ウェッジはダイナミックゴールド」というのが定石でしたが、モーダス120(114g)に対してDG S200(約129g)だと、重量差が15gもあります。これだと、フルショットの際にウェッジだけ重すぎてタイミングがズレる可能性があるんです。最近はアイアンと同じシャフトをウェッジに入れるプロも増えています。

もし「ウェッジは少し重くしたい」というのであれば、日本シャフトが出している「MODUS3 WEDGE 115」などがおすすめです。これなら重量フローも完璧ですし、フィーリングもモーダスシリーズで統一されているので、違和感なくアプローチやバンカーショットに臨めますよ。

リシャフト時に気をつけるバランス調整

最後に、今持っているアイアンをモーダス120にリシャフトしようと考えている方への注意点です。このシャフト、実は「バランスが出やすい(ヘッドが効きやすい)」傾向にあります。これは重心設計によるものですが、例えばNS950GHからリシャフトする場合、単純に同じ長さで組むと、バランスがD3やD4といった重たい数値になってしまうことがあります。

バランスが重すぎると、振り心地がもっさりして、せっかくの120の良さである「軽快な操作性」が失われてしまいます。リシャフトを依頼する際は、クラフトマンに「バランスが出過ぎないようにしたい」と相談してみてください。場合によっては、長さを0.25インチ短くしたり、グリップの重量で調整したりといった工夫が必要になることもあります。ただポン付けするだけでなく、トータルバランスを整えてこそ、このシャフトの真価が発揮されます。

モーダス120が合う人の最終的な定義

長くなりましたが、まとめましょう。「モーダス120が合う人」とは、以下のようなゴルファーです。

  • スインガータイプ: 力任せではなく、リズムとテンポで振る人。
  • コントロール志向: ただ飛ばすだけでなく、高さを抑えたりラインを出したりしたい人。
  • 粘り系好き: シャフトのしなりを感じて、ボールを運ぶ感覚を大切にする人。
  • DGからの軽量化: 重いのは辛いけど、軽硬は嫌だという人。

これらに当てはまるなら、モーダス120はあなたのゴルフを劇的に変える「運命の一本」になる可能性大です。ぜひ一度、数値にとらわれず、自分の感覚を信じて試打してみてください。その独特のしなりが、ピンに絡む美しい弾道を描いてくれるはずですよ。

モーダス120が合う人のためのまとめ

モーダス120は、カタログスペックや振動数といった「静的なデータ」と、実際に振ったときの「動的なフィーリング」にギャップがある、非常に奥深いシャフトです。合う人にとっては、手元側のしなりがタイミングを安定させ、先端側の剛性がインパクトの強さを保証してくれる、まさに理想的なパートナーとなります。一方で、合わない人にはとことん合わない、はっきりとした性格を持っています。この記事を参考に、ご自身のスイングタイプと照らし合わせ、最高のアイアンショットを手に入れてくださいね。

the19th

40代、ゴルフ歴20年の「ギアオタク」サラリーマンです。ベストスコアは73( HC10)。「シングル」の称号まであと一歩のところで、長年足踏みしています。
「その1打は、ギアで縮まる」を信念に、これまで試打してきたクラブは数知れず。給料のほとんどは最新ギアに消えていきます。
このブログは、20年間こだわり続けた「ギア選び」の記録です。

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