こんにちは!「19番ホール研究所」のthe19thです。
「東北でゴルフを楽しみたいけど、たくさんありすぎてどこを選べばいいんだろう…」と感じていませんか?東北エリアには、プロが戦うトーナメントコースから、息をのむような絶景が楽しめるリゾートコース、驚くほど安いのに満足できる格安コースまで、本当に多種多様なゴルフ場が揃っているんですよね。大切な接待や仲間とのコンペで使えるランキング上位のコースを探している方もいれば、初心者や女性が安心して楽しめるやさしいコースを知りたい方もいるでしょう。また、最近増えている一人予約のしやすさや、どうせなら宿泊して温泉も満喫したいというニーズ、さらには「雪国」東北で冬でもプレーできるゴルフ場はどこか、といった具体的な悩みもあるかと思います。もちろん、ラウンド中の大きな楽しみであるランチの食事が美味しいコースも気になりますよね。
私自身、日本各地のゴルフ場を巡るのがライフワークのようになっていて、特に東北のコースが持つスケールの大きさや自然との一体感には、いつも感動させられています。この記事では、そんな私の視点から、あなたの「こんなゴルフがしたい!」という想いにピッタリ合う東北のおすすめゴルフ場を見つけられるように、様々な切り口で情報を網羅的に、そして深く掘り下げて整理してみました。この記事を読み終える頃には、きっと「次の休みに絶対ここに行きたい!」と思える、運命の一軒が見つかるはずです。
- あなたの目的やレベルに合わせた最適なコースの選び方
- 一度は訪れるべき東北地方の名門コースや絶景ゴルフ場
- コスパ最強で安いのにしっかり楽しめる穴場コース
- 積雪シーズンでもゴルフができる温暖エリアのゴルフ場
目的別で探す東北のおすすめゴルフ場
東北のゴルフ場選びは、まず「どんなゴルフ体験をしたいか」という目的をはっきりさせることがスタート地点です。歴史と格調を重んじるのか、プレー代を賢く節約するのか、あるいはゴルフを軸にした極上のリゾート体験を求めるのか。ここでは、ゴルファーの代表的な5つの目的に沿って、それぞれに最適なコースを厳選してご紹介します。あなたの理想のゴルフスタイルに合った一軒が、きっとこの中にありますよ。
一度は回りたい名門やトーナメントコース
ゴルフというスポーツの奥深さに魅了されたなら、誰もが一度は夢見るのが、トッププロたちが激闘を繰り広げた「聖地」でのラウンドや、歴史と伝統に彩られた名門コースへの挑戦ではないでしょうか。東北には、そんなゴルファーの探求心を満たしてくれる、戦略性に富んだチャンピオンコースが数多く存在します。
その象徴ともいえるのが、宮城県に位置する「利府ゴルフ倶楽部」です。ここは、長年にわたり女子プロゴルフツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の舞台としてゴルフファンに親しまれてきました。テレビ中継で何度も見たあの緊張感あふれるホールを、実際に自分の足で歩き、自分のクラブで攻略する。その高揚感は、何物にも代えがたい経験になります。PGMが誇るハイグレードブランド「GRAND PGM」に属するだけあって、フェアウェイからグリーンに至るまで、隅々まで完璧に整備されたコースコンディションは圧巻の一言。クラブハウスも高級ホテルのような気品に満ちており、プレー前から特別な一日が始まることを予感させてくれます。まさに、自分の腕を試し、ゴルフの真髄に触れるための最高の舞台と言えるでしょう。
また、コースの価値を語る上で「設計者」は欠かせない要素です。福島県の「グランディ那須白河ゴルフクラブ」は、近代ゴルフコース設計の巨匠、ロバート・トレント・ジョーンズ・シニアが手がけた傑作です。彼の設計思想は「難しいパー、やさしいボギー」。つまり、安易なプレーは許さないが、リスクを管理し的確なショットを続ければ、しっかりとスコアをまとめられるという、挑戦しがいのあるレイアウトが特徴です。特にここはフェアウェイに洋芝(ベントグラス)を採用しており、ボールが沈みにくくアイアンの抜けが良い反面、少しでもダフると大きなミスに繋がるという、ごまかしの効かないシビアさがあります。そして名物である「ポテトチップのように複雑にうねる」巨大なグリーンは、パッティングの名手でさえ頭を悩ませるはず。併設の会員制リゾートホテル「エクシブ」の存在も、このコースの価値をさらに高めています。
接待やコンペで使えるランキング上位のコース
ビジネスシーンにおける接待ゴルフや、気の置けない仲間たちと腕を競い合うコンペでは、コース選びがその日の成否を左右すると言っても過言ではありません。単にコースが面白いだけでなく、アクセスの良さ、施設の充実度、食事の質、そして何よりもスタッフのホスピタリティが求められます。ここでは、大切なゲストをもてなす場として、あるいはイベントを成功させる舞台として、自信を持っておすすめできる評価の高いコースをご紹介します。
接待ゴルフで「絶対に失敗したくない」という場面では、やはり「利府ゴルフ倶楽部」が最有力候補になるでしょう。トーナメント開催コースという圧倒的な知名度は、ゲストに対する最大級のおもてなしになります。仙台市内からのアクセスも良好で、クラブハウスに一歩足を踏み入れた瞬間から感じられる格調高い雰囲気は、ビジネスの場にふさわしい緊張感と期待感を演出してくれます。キャディさんの質も高く、スムーズな進行と的確なアドバイスで一日をサポートしてくれる点も、接待の主催者としては非常に心強いポイントです。
もう少しリラックスした雰囲気で、幅広いレベルの参加者が楽しめるコンペを企画するなら、同じく宮城県の「仙台クラシックゴルフ倶楽部」が最適かもしれません。ここは楽天GORAなどの予約サイトでも常にランキング上位に名を連ねる人気のコースです。その理由は、絶妙なコース設計にあります。適度なアップダウンを持つ丘陵コースで戦略性は高いものの、OBゾーンが比較的少なくフェアウェイも広めに取られているため、上級者からアベレージゴルファーまで、それぞれのレベルに応じて楽しむことができます。「難しすぎて心が折れる」ということが少なく、コンペが盛り上がりやすいのが大きな魅力ですね。
また、ゴルフ好きのゲストを唸らせたいなら、「表蔵王国際ゴルフクラブ」という選択肢も非常に面白いと思います。「フェアウェイが狭く、ブラインドホールも多い難コース」として知られており、一筋縄ではいかないレイアウトが挑戦意欲を掻き立てます。安易な攻めを許さない設計は、プレーヤーのマネジメント能力を試し、ホールアウト後にはゴルフ談義に花が咲くこと間違いなし。歴史ある名門でありながら、平日なら比較的リーズナブルにプレーできる日もあるため、コストを抑えつつも質の高いゴルフを提供したい場合に重宝するコースです。
安いのに満足!コスパ重視の格安コース
「ゴルフをもっと気軽に、もっと頻繁に楽しみたい!」これは、多くのゴルファーが抱く共通の願いではないでしょうか。幸いなことに、東北エリアには「安かろう悪かろう」のイメージを覆す、驚くほど安い料金で、しっかりと満足できるコストパフォーマンスに優れたゴルフ場が数多く存在します。ここでは、賢くゴルフを楽しむための、とっておきの格安コースをご紹介します。
コストパフォーマンスを語る上で、宮城県のゴルフ場は外せません。県内に数多くのコースがひしめき合っているため価格競争が激しく、我々ゴルファーにとっては嬉しい状況が生まれています。その中でも、安さで圧倒的な存在感を放っているのが「仙台グリーンゴルフクラブ」です。シーズンや曜日、時間帯によっては平日2,000円台という信じられないような価格で1ラウンドできてしまうこともあります。もちろん、トーナメントコースのような完璧なメンテナンスとはいきませんが、蔵王連峰を望む美しい景色の中で、仲間とワイワイ楽しむには十分すぎるクオリティです。特に、ゴルフを始めたばかりの若者や、練習のためにラウンド数をこなしたい熱心なゴルファーにとっては、まさに救世主のような存在と言えるでしょう。
「コスパ」は、単にプレー代の安さだけで決まるものではありません。「料金に含まれる付加価値」も重要な判断基準になります。その点で非常に評価が高いのが、岩手県の「みちのく古都カントリークラブ」です。このコースの最大の魅力は、なんといっても食事。プランによっては、追加料金なしで立派な「鰻(うなぎ)」がランチに付いてくることがあり、その満足度は計り知れません。コース自体も「グランドキャニオン」の異名を持つスリリングな谷越えホールがあったりと、戦略的で飽きさせないレイアウト。「プレーも食事も大満足でこの値段はありえない!」という口コミが多数寄せられるのも納得の、まさに「コスパ最強」を体現したゴルフ場です。
一人予約やスループレー歓迎のゴルフ場
「ゴルフに行きたい!でも、仲間とのスケジュールがなかなか合わない…」そんな経験、ゴルファーなら誰にでもあるのではないでしょうか。働き方やライフスタイルが多様化する現代において、「思い立った時に一人でふらっとゴルフに行く」というスタイルは、もはや特別なことではありません。こうしたニーズに応え、東北でも一人予約を積極的に受け入れているゴルフ場が増えています。
一人予約のメッカとしてゴルファーに広く認知されているのが、宮城県の「松島チサンカントリークラブ(大郷コース)」です。ここは、大手予約サイトの一人予約ランキングでも常に上位に位置しており、予約枠が豊富で組み合わせが成立しやすいのが最大のメリットです。「予約したのに、人数が集まらずにキャンセルになってしまった」という一人予約にありがちなガッカリ感を味わうことが少ないのは、本当にありがたいですね。また、18ホールスループレーが基本スタイルなので、昼食休憩を挟まずに自分のリズムでサクサクとプレーを進めたいゴルファーに最適。ラウンド後に時間が余れば、観光や他の用事を済ませることもでき、一日を有効に使いたい方には特におすすめです。
全国に多くのコースを展開するアコーディア・ゴルフ系列のゴルフ場も、一人予約の強い味方です。福島県の「小名浜カントリー倶楽部」や「安達太良カントリークラブ」などは、システム化された予約プラットフォームを通じて、非常にスムーズに一人予約が可能です。特に、後述する温暖な小名浜エリアのコースは、他の地域が雪でクローズする冬の間もプレーできるため、年間を通してゴルフを楽しみたいソロゴルファーにとっては、まさに駆け込み寺のような貴重な存在となっています。
宿泊と温泉で選ぶリゾートゴルフ場
せっかく時間をとって東北まで足を運ぶのなら、ゴルフのプレーだけで終わらせてしまうのはもったいないかもしれません。「ゴルフツーリズム」という言葉があるように、ゴルフを旅のメインイベントに据え、その土地ならではの宿泊体験や温泉、グルメまで丸ごと楽しむ。そんな贅沢な休日を過ごせるのが、リゾートゴルフ場の醍醐味です。
「ゴルフ×ラグジュアリー」というテーマで、東北で右に出るものはいないであろう存在が、福島県の「グランディ那須白河ゴルフクラブ」です。このコースは、会員制リゾートホテル「グランドエクシブ那須白河」に隣接しており、プレー後はゴルフウェアのまま、夢のようなリゾートステイへとスムーズに移行できます。ホテル内には本格フレンチや日本料理、鉄板焼など多彩なレストランが揃い、ディナーの選択肢に困ることはありません。さらに、スパやエステティックサロンも完備されており、ゴルフで疲れた身体を最高の空間で癒やすことができます。特に、ゴルフをしないパートナーや家族と一緒に旅行する場合、それぞれが満足できる時間過ごせるため、カップルや夫婦での記念日旅行など、特別なシーンでの利用にこれ以上ない選択肢と言えるでしょう。
温泉の「質」で選びたいという本物志向の方には、同じく福島県の「白河高原カントリークラブ」を強くおすすめします。このコースの魅力は、敷地内に宿泊ロッジと、正真正銘の源泉掛け流し温泉があること。泉質はアルカリ性単純泉で、特筆すべきはそのpH値。なんと「pH9.4」という高い数値を誇り、これは肌の古い角質を落とし、ツルツルにする効果が期待できる、いわゆる「美肌の湯」です。ゴルフで浴びた紫外線のダメージをケアし、疲労した筋肉を芯からほぐしてくれる極上の湯は、一度体験すると病みつきになるかもしれません。
海を眺めながらの非日常的なリゾート体験を求めるなら、福島県いわき市の「小名浜オーシャンホテル&ゴルフクラブ」が素晴らしい選択肢です。その名の通り、太平洋を見下ろす絶好のロケーションにあり、ホテルの客室は全室オーシャンビュー。朝、カーテンを開ければ、朝日が反射してきらめく雄大な海が目に飛び込んできます。そして何よりの自慢は、海に面した絶景の露天風呂。潮騒をBGMに、どこまでも続く水平線を眺めながら湯船に浸かる時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれる至福のひとときです。
体験で選ぶ東北のおすすめゴルフ場
ゴルフの魅力は、スコアや勝敗だけではありません。コースを包み込む自然の美しさ、仲間との楽しい食事、あるいは自己ベストを更新した時の達成感など、心に残る「体験」そのものに価値があります。ここでは、スコアカードには記されない、記憶に深く刻まれるような特別なゴルフ体験ができる、東北のおすすめコースを様々な角度からご紹介します。
紅葉や海が見える絶景のゴルフ場
東北のゴルフ場が持つ最大の武器は、その雄大で変化に富んだ自然環境です。プレーの合間にふと顔を上げた時、目の前に広がる息をのむような景色は、スコア以上の感動を与えてくれます。ここでは、思わずカメラを構えたくなるような、東北を代表する絶景コースを厳選しました。
「日本一の景観美」という最大級の賛辞を贈られることもあるのが、福島県の「ボナリ高原ゴルフクラブ」です。磐梯朝日国立公園内の標高850mという天空の地に広がるこのコースは、まさに絶景の連続。眼下には猪苗代湖が輝き、遠くには会津磐梯山や安達太良連峰といった日本百名山が雄大な姿を見せてくれます。特に、このコースの代名詞となっているのが、断崖絶壁越えの3番パー5。ティーイングエリアに立った瞬間に感じる、高度感と目の前に広がる大パノラマは、スリルと爽快感が同居した忘れられない体験となるでしょう。そして、このコースが最も輝くのが、10月中旬から11月初旬にかけての紅葉シーズンです。カエデやカラマツが織りなす赤、黄、橙のグラデーションは、まるで一枚の絵画のよう。この時期は予約が殺到するため、早めの計画が必須ですが、その価値は十分にあります。
まるで海外にいるかのような、異国情緒あふれるゴルフ体験をしたいなら、青森県の「夏泊ゴルフリンクス」をおいて他にありません。本州最北端の夏泊半島の先端に位置し、三方を陸奥湾の海に囲まれたそのロケーションは、ゴルフ発祥の地スコットランドの原風景を彷彿とさせます。
そもそも「リンクス」とは?
「リンクス(Links)」とは、スコットランド語で「海岸沿いの砂丘地」を意味する言葉です。そこから転じて、海沿いにあり、樹木が少なく、自然の地形や窪みをそのまま活かして造られたコースのことを指します。人工的な池やバンカーが少なく、代わりに海から吹き付ける強風や、ポットバンカーと呼ばれる小さく深いバンカー、そしてフェスキューという長く粘り気の強い芝が、プレーヤーの前に立ちはだかります。ボールを高く上げるのではなく、風を計算して低いボールで攻めるなど、普段のゴルフとは全く異なる戦略性が求められるのが特徴です。
夏泊ゴルフリンクスは、まさにこのリンクスの思想を忠実に再現したコース。ここでは、風が主役です。穏やかな日にプレーできることは稀で、常に海からの風を読み、弾道をコントロールする高度な技術と判断力が試されます。無機質な造成を排し、自然のあるがままの姿を尊重した景観は、ゴルフというスポーツが本来持っていた自然との対話の重要性を、改めて私たちに教えてくれるかのようです。
初心者や女性も安心のやさしいコース
「ゴルフを始めたばかりで、まだコースに出るのが不安…」「難しいコースは苦手。ベストスコアを狙って気持ちよくプレーしたい!」そんな初心者やエンジョイ志向のゴルファーにとって、コース選びは非常に重要です。フェアウェイが狭かったり、アップダウンが激しかったりするコースは、ボールを失くしやすく、プレーの進行も遅れがちになり、ゴルフの楽しさを感じる前に心が折れてしまうかもしれません。ここでは、安心してプレーに集中でき、ゴルフの楽しさを存分に味わえる、東北の「やさしい」コースをご紹介します。
初心者・女性向けのコース選び4つのチェックポイント
- フェアウェイの広さ: やはり一番気になるのがOBですよね。フェアウェイが広いコースなら、多少ショットが曲がってもセーフになる確率が高く、精神的に楽にプレーできます。
- コースの距離: 全長が短いコースの方が、パーオンのチャンスが増え、スコアをまとめやすくなります。特に、レギュラーティーだけでなく、レディースティーがしっかりと前に設置されているかは女性にとって重要です。
- 高低差(アップダウン): 極端な打ち上げや打ち下ろしのホールが少ない、フラットな地形のコースは、距離感がつかみやすく、プレー中の体力的な負担も少なくて済みます。
- カートの設備: 最近はGPSナビ付きの乗用カートが増えています。グリーンまでの残り距離や前の組との間隔を正確に表示してくれるので、初心者には心強い味方です。
これらのポイントを踏まえて、特におすすめしたいのが青森県の「津軽高原ゴルフ場」です。広々としたフェアウェイとフラットな設計が特徴で、「OBの心配をせずに、思い切りドライバーを振れる」と評判です。前述のGPSナビ付きカートも完備されており、セルフプレーでも安心してラウンドできる環境が整っています。
宮城県でコースデビューを考えているなら、「たいわゴルフクラブ」が定番の選択肢です。全体的に距離が短めに設定されており、料金も比較的リーズナブル。初めてのコースラウンドの緊張感を和らげてくれる、アットホームな雰囲気が魅力です。また、岩手県の「盛岡南ゴルフ倶楽部」は、「ベストスコアが出やすいコース」として口コミで人気が広がっています。難しすぎないレイアウトは、良いスコアが出たという成功体験に繋がりやすく、「ゴルフって楽しい!」という気持ちを育んでくれるはず。盛岡市内からのアクセスが良いのも、気軽に足を運べる嬉しいポイントですね。
冬でも楽しめる暖かいゴルフ場
「冬将軍」が到来する12月から3月にかけて、東北地方の大部分は深い雪に覆われ、ゴルフ場も長い冬休みに入ります。冬の間、クラブを握れずにもどかしい思いをしているゴルファーは少なくないでしょう。しかし、そんな東北にも、奇跡的に雪の影響が少なく、真冬でもゴルフが楽しめる温暖なエリアが存在するのです。ここでは、熱心なゴルファーたちの「冬の聖地」となっているエリアとコースをご紹介します。
その中心地となるのが、福島県の太平洋側、いわき市を中心とした「浜通り」エリアです。この地域は、沖合を流れる暖流(黒潮)の影響で冬でも気温が下がりにくく、降雪量も極めて少ないことから「東北の湘南」という愛称で呼ばれています。この温暖な気候のおかげで、「小名浜カントリー倶楽部」、「小名浜オーシャンホテル&ゴルフクラブ」、「JGMサラブレッドゴルフクラブ」といったコースは、なんと通年で営業しています。(出典:気象庁 過去の気象データ)
他のゴルフ場がクローズしている間、このエリアには福島県内はもちろん、宮城、山形、さらには首都圏からも「ゴルフ難民」たちが集結するため、冬場でも大変な賑わいを見せます。予約も埋まりやすくなるため、週末にプレーしたい場合は、早めに計画を立てて予約を確保することが重要です。地面が凍結している場合もあるので、ティーが刺さりにくいなどの冬ゴルフならではの注意点はありますが、青空の下でプレーできる喜びは格別です。
また、福島県いわき市ほどではありませんが、宮城県の最南端、沿岸部に位置する「宮城野ゴルフクラブ」も、比較的雪が積もりにくく、冬場の貴重なプレー場所として知られています。仙台近郊のゴルファーにとっては、いわき市まで遠征せずともプレーできる可能性があるため、冬の間の練習ラウンドの場として重宝されています。
広い練習場が併設されているコース
ゴルフの上達を目指す上で、ラウンド前のウォーミングアップや、ラウンド後の課題修正のための練習は欠かせません。特に、自分のドライバーショットの弾道をしっかりと確認できる、広くて距離の長いドライビングレンジ(練習場)が併設されているかどうかは、熱心なゴルファーにとってコース選びの重要なファクターになります。
なぜ「300ヤード級」の練習場が重要なのか?
一般的なアマチュア男性ゴルファーのドライバー飛距離は200~250ヤード前後ですが、調子が良い時やヘッドスピードの速い人は、ランも含めると250ヤードを超えてきます。そのため、ネットまで200ヤード程度の練習場だと、自分の本当の球筋や飛距離が確認しづらいことがあります。その点、300ヤード近い距離があれば、ほとんどの人がネットを気にせず、本番さながらのフルショットで弾道を確認できます。これは、その日の調子を把握し、ラウンドの戦略を立てる上で非常に大きなメリットになります。
東北エリアには、そんなゴルファーの期待に応える、充実した練習施設を誇るコースがいくつか存在します。
- グランディ那須白河GC(福島県): 300ヤード・20打席の広大なレンジは、スタート前の調整に最適。アメリカンスタイルの壮大なコースを前に、気分を盛り上げてくれます。
- 花の杜ゴルフクラブ(宮城県): ここも300ヤード・20打席を完備。帝王ジャック・ニクラウス設計の戦略的なコースに挑む前に、入念な準備ができます。
- 東蔵王ゴルフ倶楽部(宮城県): 300ヤード・15打席に加え、広々としたバンカー・アプローチ練習場も併設されており、総合的なスキルアップが図れます。
- 夏泊ゴルフリンクス(青森県): 距離は275ヤードと少し短めですが、なんと海に向かってボールを打ち込むという、他では味わえない圧倒的な開放感が魅力です。
一方で、注意点もあります。例えば、先ほどご紹介した絶景コースの「ボナリ高原ゴルフクラブ」には、ドライビングレンジがありません(鳥かごのような練習施設もなし)。練習はパッティンググリーンのみとなります。このように、コースの魅力と練習施設の充実は必ずしも比例しないため、「今日はプレー前にしっかり打ち込みたい」という日は、事前にゴルフ場の公式サイトで練習場のスペックを確認しておくことを強くおすすめします。
ランチの食事が美味しいと評判のコース
前半9ホールを終えた後のランチタイムは、ゴルファーにとって至福のひととき。スコアが良くても悪くても、美味しい食事は午後のプレーへの活力を与えてくれます。「ゴルフ場メシ」という言葉があるほど、ランチのクオリティはゴルフ場の評価を左右する重要な要素の一つです。東北には、その土地ならではの食材を活かした絶品グルメが楽しめるゴルフ場がたくさんあります。
食にこだわるゴルファーから絶大な支持を集めているのが、山形県の「大石田ゴルフクラブ」です。ここのレストランは、なんとゴルフをしない一般のお客さんにも開放されており、その味は専門店にも引けを取りません。名物は、山形名物の「板そば」。香り高いそばを、大きな木の板に盛り付けて提供するスタイルで、コシの強さと喉ごしの良さは格別です。また、地元で愛されるB級グルメ「冷たいラーメン」や、スパイスの効いた「大石田カレー」も人気で、何度訪れても違う味を楽しめます。最上川の美しい流れを眺めながらいただくランチは、最高の思い出になるでしょう。
岩手県を訪れたなら、やはり名物の「盛岡冷麺」は外せません。「盛岡南ゴルフ倶楽部」では、ハーフターンで本格的な盛岡冷麺を味わうことができます。ツルツルでコシの強い麺と、牛骨ベースのさっぱりとしたスープ、そして季節のフルーツが乗った本場の味は、ゴルフの疲れを爽やかに吹き飛ばしてくれます。
そして、コストパフォーマンスのセクションでもご紹介しましたが、岩手県の「みちのく古都カントリークラブ」の「鰻」付きプランは、もはや伝説的です。プレー代に含まれるランチで、肉厚でふっくらとした鰻が食べられるというインパクトは絶大。「あの鰻を食べるために、また行きたい」と思わせるほどの魅力を持っています。
その他にも、青森県「夏泊ゴルフリンクス」の新鮮な「ホタテ丼」など、シーサイドコースならではの海の幸が楽しめる場所もあります。このように、ご当地グルメをランチの軸に据えてゴルフ場を選んでみるのも、東北ゴルフの面白い楽しみ方の一つかもしれませんね。
あなたに合う東北のおすすめゴルフ場探し
ここまで、本当にたくさんのゴルフ場を、目的や体験といった様々な角度からご紹介してきましたが、あなたの心に響くコースは見つかったでしょうか?
東北エリアのゴルフ場の魅力は、その多様性にあります。プロの領域に触れることができる荘厳なトーナメントコース、日常を忘れさせてくれる大自然に抱かれた絶景リゾート、そして毎週でも通いたくなるほどお財布に優しいコース。これほど多彩な選択肢の中から、その日の気分や同伴者、目的に合わせて自由にコースを選べるのは、東北でゴルフをする大きな喜びだと思います。
この記事が、あなたのゴルフ場選びの一助となれば、私にとってこれほど嬉しいことはありません。今回ご紹介した情報を参考に、あなただけの、あなたにぴったりの東北のおすすめゴルフ場を見つけ出し、最高のゴルフライフを満喫してくださいね。


