「Qi4DのTASって、ウェイトをどこに置けばどう変わるの?」「MAXやLSでも同じ調整ができる?」「中古ならメルカリが安そうだけど、本当に買って大丈夫?」。Qi4Dが気になって調べ始めると、このあたりが一気にややこしくなってきますよね。
ゴルフ歴20年・JGA HDCP10・ヘッドスピード40m/s前後の私も、ゴルフギアを見るときに一番気をつけているのが、「調整できる=誰でも劇的に飛ぶ」と考えないことです。可変ウェイトは確かに便利ですが、使い方を間違えると、何が良くなったのか分からないままセッティング沼に入ってしまうんですよね。
2026年1月29日に発売されたテーラーメイド「Qi4D」ドライバーシリーズでは、Trajectory Adjustment System、略してTASが大きなポイントになっています。特に通常のQi4Dは9g×2個と4g×2個、合計4個の可動式ウェイトを使い、前後だけでなく左右方向にも重心を動かせるのが特徴です。
ただし、ここで先に結論を言うと、TASはスイングを直す魔法の機能ではなく、自分の弾道を「ちょうどいい位置」に近づけるための微調整機能と考えるのが正解かなと思います。
そして中古についても同じです。メルカリは確かに狙い目になることがあります。でも、2026年8月現在の中古市場を見ると、大手中古ショップと価格差がほとんどない商品や、完成品と同じくらいの価格で出ている「ヘッドのみ」の商品もあります。「メルカリだから安い」と決めつけるのは、むしろ危険なんですよ。
この記事では、Qi4D TASの正しい仕組み、4モデルの違い、ウェイトの動かし方、REAXシャフトとの合わせ方、R7 Quad Miniとの関係、純正交換ウェイト、中古選び、メルカリでの注意点までまとめて整理します。
Qi4Dシリーズそのものの打感や各モデルの試打評価を先に確認したい方は、私が実際に試打したテーラーメイドQi4Dドライバー全4機種の比較記事も合わせて読んでみてください。このページでは、そこから一歩踏み込み、TASと中古購入に焦点を絞っていきます。
Qi4D TASの正しい仕組み、Qi4D・MAX・LS・MAX LITEのウェイト構成、自分に合うセッティングの探し方、REAXシャフトとの関係、純正TASウェイトの種類、中古品を見るポイント、そして「メルカリは本当に狙い目なのか」まで判断できるようになります。
Qi4D TASとは?まず結論
Qi4D TASの「TAS」は、Trajectory Adjustment Systemの略です。日本語にすると「弾道調整システム」という意味ですね。
テーラーメイドは以前から可変ウェイトを積極的に採用してきたメーカーです。r7シリーズを知っている方なら、「重りを動かして弾道を変えるテーラーメイドらしい機能が、現代版として帰ってきた」と考えるとイメージしやすいと思います。
Qi4Dで重要なのは、単純に「ウェイトが付いている」ことではありません。軽量化したヘッドで生まれた重量配分の自由度を利用し、比較的大きな重量差を持つウェイトを戦略的に配置できるところにあります。
通常Qi4Dには9g×2個と4g×2個の4つのTASウェイトがあります。テーラーメイド公式では、重い9gウェイト2個の配置によって、主に次の4方向の調整が案内されています。
| 重いウェイトの位置 | 狙う方向性 | 主な変化 | 向いている悩み |
|---|---|---|---|
| 前方 | 飛距離・低スピン | スピンを抑えた強い弾道を狙いやすい | 吹け上がりやスピン過多 |
| 後方 | 寛容性 | MOIを高めて安定性を狙いやすい | 打点が散る・方向性重視 |
| ヒール側 | ドローバイアス | わずかに捕まり方向へ調整 | 右へのミスを減らしたい |
| トウ側 | フェードバイアス | わずかに左への動きを抑える方向へ調整 | 引っかけを減らしたい |
ここで大切なのが「わずかに」という感覚です。公式の米国サイトでも、ヒール側は「slight draw bias」、トウ側は「slight fade bias」と表現されています。
つまり、30ヤード曲がるスライスがウェイトを動かしただけで突然ドローになる、と考えるのはちょっと違います。スイング軌道やフェース向きの影響のほうが大きければ、クラブ側だけでは修正しきれません。

TASは「悪いスイングを直す装置」ではなく、「自分の弾道を最後のひと押しで整える装置」と考えると、使い方を間違えにくいですよ。
前後でスピンと寛容性を調整
最初に試してほしいのは左右ではなく、前後方向のウェイト移動です。変化の目的が比較的わかりやすいからですね。
重いウェイトを前方へ持っていくと、重心が浅い方向へ移動します。テーラーメイドは通常Qi4Dについて、重いウェイト2個を前方へ配置することで、スピンを減らし飛距離性能を高める方向のセッティングになると案内しています。
特に、ドライバーで「打ち出しは十分高いのに途中から吹け上がる」「ランがほとんど出ない」という方は試す価値があります。ただし、もともとスピンが少ない人が前重心にしすぎると、今度はキャリー不足になりかねません。
反対に重いウェイトを後方へ配置すると、MOI、つまりヘッドのブレにくさを高める方向になります。打点が毎回きれいに真ん中へ集まらないアマチュアには、こちらのほうがスコアにつながるケースも多いかなと思います。
飛距離というと低スピンばかり注目されますが、一発の最大飛距離より平均キャリーと左右幅が安定するほうが実戦では強いんですよね。特に私のようなHS40m/s前後では、スピンを削りすぎてキャリーを失うセッティングには注意したいところです。
左右は捕まりの微調整に使う
左右方向では、重いウェイトをヒール側へ寄せるとドローバイアス、トウ側へ寄せるとフェードバイアスを作れます。
原理を難しく考えすぎる必要はありません。ヒール側へ重量を寄せれば、クラブの重心位置やヘッドの回転特性が変わり、相対的に捕まりを助ける方向になります。反対にトウ側へ重量を寄せれば、フェースターンを穏やかにする方向へ働きます。
ただし、ここを「ギア効果だけで球が曲がる」と理解してしまうのは少し乱暴です。実際の左右曲がりには、インパクト時のフェース向き、クラブパス、打点位置など複数の要素が関係しています。
例えば、アウトサイドイン軌道が強く、フェースも大きく開いている方なら、ヒール側へウェイトを寄せてもスライスが完全には止まらない可能性があります。一方で「ほぼストレートだけど、あと少し右へ抜ける」という程度なら、TASがかなり使いやすい調整になるかもしれません。
大きなスライスやチーピンをウェイトだけで消そうとすると、原因が分からなくなりやすいです。まずは弾道の傾向を確認し、TASは「数値や球筋を少し整えるための調整」と考えるのがおすすめです。
4モデルのTASを比較
Qi4Dシリーズで特に間違えやすいのが、「4モデル全部で同じTAS調整ができる」と思ってしまうことです。
実際には、Qi4D・Qi4D MAX・Qi4D LS・Qi4D MAX LITEでウェイトの数も重量も違います。ここは購入前に必ず整理しておきたいポイントです。
| モデル | TASウェイト | 主な性格 | 調整の考え方 | 公式価格 |
|---|---|---|---|---|
| Qi4D | 9g×2+4g×2 | バランス型 | 前後・左右を幅広く調整 | 107,800円 |
| Qi4D MAX | 13g+4g | 高MOI・寛容性 | 前後方向を中心に調整 | 107,800円 |
| Qi4D LS | 15g+4g | 低スピン・高速系 | 前後方向でスピンを最適化 | 107,800円 |
| Qi4D MAX LITE | 4g×1 | 軽量・振りやすさ | 別重量への交換で重量感を調整 | 107,800円 |
こうして見ると、TASを最も積極的に使いたいなら通常のQi4Dが一番面白いモデルです。4個のウェイトを持ち、前後だけではなくヒール・トウ方向まで動かせるため、ヘッドの性格をかなり細かく追い込めます。
一方でMAXは、そもそも高MOIと直進性を重視したモデルです。2026年モデルではMAXとして初めて可動式TASを採用し、13gと4gの重量差を使って前後方向の性格を調整できるようになりました。
さらにMAXのボディには7075鍛造アルミニウムが採用されています。軽量化によって調整機能のための重量を生み出しながら、高MOI設計を両立させているのが大きな特徴ですね。
LSは15gと4gで、重量差が11gあります。シリーズの中でも低スピン方向の性格が強いモデルなので、「とにかくLSだから飛ぶ」と選ぶのではなく、自分が本当にスピン過多なのかを確認してから選びたいモデルです。
そしてMAX LITEは、4gのTASウェイトが1個。通常Qi4Dのように「前後左右へ動かして球筋を作る」という使い方ではなく、別売りのTASウェイトへ交換してクラブの重量感やバランスを微調整する考え方が中心になります。

「TASを触って遊びたい」ならQi4D。「やさしさを残しながら調整したい」ならMAX。「スピンを抑えたい」ならLS。「軽さ優先」ならMAX LITE。まずはこの整理でOKです。
Qi4Dは調整幅を楽しめる
通常Qi4Dは、シリーズで最もTASらしさを味わえるモデルです。公式スペックではバック側に9g×2、フロント側に4g×2という構成が示されています。
ここから重い9gを前へ移せば低スピン方向、後方なら安定性方向、ヒールならドロー方向、トウならフェード方向へ変えられます。
さらに4ポートがあるので、重いウェイトを斜めに配置するなど中間的な組み合わせも可能です。ただ、最初から複雑なクロス配置へ行くのはあまりおすすめしません。
なぜなら、球筋が変わっても「前後移動が効いたのか」「左右移動が効いたのか」が分からなくなるからです。まずはメーカーが分かりやすく示している4つの基本パターンを試す。その後に細かく追い込むほうが、圧倒的に迷いません。
MAXはやさしさ+調整
Qi4D MAXの面白さは、MAX系の安心感を残しつつ調整できることです。
「MAXがやさしいのは分かる。でもスピンが少し多い」という人にとって、調整余地があるのはかなり魅力的ですよね。逆に、「通常Qi4Dだと操作性が高すぎて不安。でも完全固定型では物足りない」という人にもハマりやすい立ち位置です。
私のようなHS40m/s前後のアマチュアなら、最大飛距離だけでなく、打点がずれたときにどれだけ平均値を残せるかも重要です。その意味でMAXは、TASを「飛ばすためだけの機能」ではなく「平均弾道を整える機能」として使いやすいモデルかなと思います。
LSは低スピンありきで選ばない
Qi4D LSは名前の通りLow Spinを強く意識したモデルです。日本ではSELECTFIT STORE限定モデルとして案内されています。
15gと4gという大きな重量差を使えるため、前後方向の重心変化を利用しながら、自分の適正スピンへ近づけていく考え方になります。
ただし、低スピンは「少ないほど偉い」わけではありません。HS40m/s前後で打ち出し角まで低い人がスピンを削りすぎれば、途中でドロップするような弾道になり、キャリーを失います。
LSを選ぶなら、最低でも試打時に打ち出し角、ボール初速、バックスピン、キャリーの4項目は確認したいところです。見た目の強弾道だけで決めないほうがいいですよ。
MAX LITEは軽さが主役
Qi4D MAX LITEは、TASよりもまず軽量設計そのものが主役です。日本仕様ではREAX 40 Mid Rotation Blue装着時にSRでクラブ重量275g、Rで274gとされています。
「重いドライバーだと18ホール後半で振り切れない」「ヘッドスピードを上げる前にクラブそのものがしんどい」という方には、この軽さが武器になります。
一方で通常Qi4Dのような前後左右の大幅なウェイト変更を期待してMAX LITEを買うと、少しイメージが違います。4gのTASを別重量へ交換することで、振ったときのヘッドの存在感を変えるような微調整が中心です。
TASセッティングの基本
さて、ここからが実践編です。「理屈は分かったけど、結局どこから触ればいいの?」となりますよね。
私が一番おすすめしたいのは、一度に一つしか条件を変えないことです。
ウェイト、ロフトスリーブ、シャフト、ティーの高さまで一気に変えてしまうと、ナイスショットが出ても何が効いたのか分かりません。フィッティングでは「原因と結果を切り分ける」ことが大事なんですよ。
最初は基準弾道を10球見る
まずは購入時の標準状態で打ちましょう。いきなりウェイトを外す必要はありません。
できれば弾道計測器を使い、ミスショットだけを除外せず10球程度の傾向を見ます。平均キャリー、スピン量、打ち出し角、左右方向を確認してください。
ここで大切なのは「一番飛んだ1球」ではなく平均です。ゴルフはドラコンではありません。250ヤードが1回出ても、残り9球が左右OBならエースドライバーにはしにくいですよね。
自分の標準状態が分かったら、初めてTASを触ります。
まず前後を大きく変える
通常Qi4Dなら、最初は重いウェイト2個を前方へ集めた状態と、後方へ集めた状態を比べるのが分かりやすいです。
前方でスピンが減るのか。後方で平均キャリーや左右幅が安定するのか。ここを比較します。
例えば前方配置で一発の飛距離が5ヤード伸びても、キャリーのばらつきが大きくなったなら、その5ヤードに価値があるかを考える必要があります。
逆に後方配置で最大飛距離は少し落ちても、10球の左右幅が小さくなれば、コースではこちらのほうがスコアを作りやすいかもしれません。
次に左右を試す
前後の方向性が決まったら、今度は左右のバイアスです。
右への軽い抜けが多いならヒール寄り。左へ巻き込みやすいならトウ寄り。ここでも「スライスを絶対に消す」という考えではなく、スタート方向や曲がり幅が少し整うかを見るのがおすすめです。
| 今の悩み | 最初に試す設定 | 確認したい数値・弾道 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| スピンが多い | 重いウェイトを前方 | スピン量・キャリー・ラン | 低スピンにしすぎない |
| 打点が安定しない | 重いウェイトを後方 | 平均キャリー・左右幅 | 最大飛距離だけ見ない |
| 軽い右ミスが多い | 重いウェイトをヒール側 | 打ち出し方向・曲がり幅 | 大スライスはスイング確認も必要 |
| 左へのミスが怖い | 重いウェイトをトウ側 | 左の最大曲がり幅 | 捕まらなさすぎに注意 |
ロフトは最後に追い込む
Qi4Dシリーズにはロフトスリーブも搭載され、公式ではロフト±2度、ライ角は最大4度アップライト方向まで調整できると案内されています。
TASだけでも組み合わせが多いところへ、さらにロフトまで同時に変えると一気に複雑になります。
ですので、TASを評価するときはロフトスリーブをまず固定。そのうえでTASの方向性を決め、最後に打ち出し角や高さを見ながらロフトを追い込む流れが分かりやすいかなと思います。
ロフトスリーブ調整そのものを詳しく知りたい場合は、サイト内のドライバーのロフト調整のやり方も参考になります。
ゴルフ規則4.1a(3)では、ラウンド中に調整機能を使ってクラブの性能特性を故意に変更し、その変更状態のクラブでストロークすることは禁止されています。TASやロフトスリーブの調整は、基本的に練習場やラウンド前に済ませておきましょう。
REAXシャフトとの合わせ方
Qi4Dを語るうえで、TASとセットで理解しておきたいのが新しいREAXシャフトです。
テーラーメイドは過去20年にわたり収集・分析した1,100万ショット以上のデータを基に、インパクト付近のフェースローテーションをHigh・Mid・Lowの3タイプへ分類するフィッティングの考え方を打ち出しています。
従来の「HS42m/sだからS」といった選び方だけではなく、どうフェースを開閉させてインパクトしているかも見るわけですね。
| タイプ | 公式の割合目安 | スイング傾向 | REAXの代表色 |
|---|---|---|---|
| High Rotation | 約20% | リストターンを使いフェースローテーションが多い | Red |
| Mid Rotation | 約60% | リストとボディーターンのバランス型 | Blue |
| Low Rotation | 約20% | フェース開閉が少なくボディーターン主体 | White |
High Rotation向けではチップ側を比較的ソフトに、Low Rotation向けではよりしっかりした設計を組み合わせる考え方になっています。
ここで注意したいのが、「スライスだからHigh Rotation Red」「フックだからLow Rotation White」と単純に決めないことです。
球筋は結果であって、その原因がフェースローテーションとは限りません。同じスライスでも、フェースターンが少ない人と、フェースを返しているのにクラブパスとの関係で曲がっている人では話が変わります。
TASでシャフトを補正しすぎない
私は、TASとシャフトの関係で一番避けたいのが、合わないシャフトをTASで無理やり帳尻合わせすることだと思っています。
例えば、シャフトが重すぎて毎回振り遅れているのに、ウェイトをヒールへ寄せて右ミスだけを消そうとする。これでは根本原因が残ったままです。
逆に、自分に合う重量・硬さ・タイミングのシャフトが決まっていて、あと少しだけスピンを減らしたい、あと少しだけ右ミスを抑えたい。こういう場面こそTASが生きます。

順番としては「振り切れるシャフトを決める → 基準弾道を確認 → TASで微調整」が分かりやすいです。
シャフト重量、フレックス、トルク、キックポイントから整理したい方は、ドライバーシャフトの選び方を初心者向けに解説した記事も合わせてどうぞ。REAXに限らず「そもそも自分に合うシャフトとは何か」が理解しやすくなるはずです。
R7 Quad Miniとの違い
Qi4D TASを調べていると、一緒に名前が出てきやすいのがR7 Quad Mini Driverです。
これはテーラーメイドの象徴的モデルだったr7シリーズの考え方を現代のミニドライバーへ落とし込んだクラブで、ヘッド体積は305cc。現代の460ccドライバーと比べると、かなりコンパクトです。
そして最大の共通点が、こちらにも4つのTASウェイトが搭載されていること。構成は13g×2個+4g×2個です。
テーラーメイド公式では、重いウェイトを前方へ置くと低重心方向となり飛距離性能に貢献し、後方へ配置するとMOIが高くなって寛容性が向上すると説明しています。
つまり「r7」という昔の名前を使った見た目だけの復刻ではなく、現代のカーボンクラウンやフェース技術とTASを組み合わせた、かなり現代的なミニドライバーなんですね。
ミニドライバーの強み
ミニドライバーの魅力は、「ドライバーより短く小さいから必ず簡単」という単純なものではありません。
一般的な460ccドライバーより短いクラブ長と小さなヘッドにより、構えやすさや振り抜きやすさを感じる人がいる一方、ヘッドが小さいぶんミスヒットへの安心感では大型ヘッドに分があります。
そのためR7 Quad Miniは、「ドライバーが苦手だから逃げるクラブ」というより、狭いホールのティーショット、低い強弾道を打ちたい場面、ロングゲームの戦略を増やしたい人が検討するクラブと考えるほうが分かりやすいかなと思います。
また、ロフトやライ、打ち方によっては芝から使う選択肢もありますが、誰でもフェアウェイウッドのように簡単に打てるわけではありません。305ccという大きさはFWよりかなり大きいので、芝から打つなら十分な技量と試打確認が必要です。
ミニドライバーそのものを検討している方は、ミニドライバーおすすめ最新2026と選び方で、通常ドライバーや3Wとの違いも詳しく解説しています。
テーラーメイド公式の別売りTASウェイトは、Qi4DだけでなくR7 Quad Mini Driverにも対応すると案内されています。ウェイト調整を楽しみたい人にとっては、かなり面白いクラブですね。
ウェイトとレンチの注意点
Qi4D TASを購入後に触るなら、ウェイトそのものとトルクレンチについても正しく理解しておきたいところです。
特に原文で紹介されていた社外ウェイトについては、2026年現在は事情が変わっています。テーラーメイド自身がかなり細かい重量の純正TASウェイトを販売しているため、まず純正から検討するのが分かりやすいです。
純正TASは3gから15g
テーラーメイド公式では、TASウェイトを単品またはキットで販売しています。
| 純正TAS | 重量 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 軽量側 | 3g・4g・5g | ヘッド重量を軽く感じたいとき |
| 中間 | 7g・8g・10g・11g | 標準から細かく重量感を調整 |
| 重量側 | 13g・15g | ヘッドの存在感を強めたいとき |
| キット | 8 Piece Kit | 複数重量を試したい場合 |
公式ではQi4D、R7 Quad Mini Driver、Qi35ドライバーへの対応が案内されています。
「シャフトを短くしたのでヘッド側を少し重くしたい」「標準ではヘッドが軽く感じる」といった場合でも、純正でかなり細かく追い込めるようになっています。
もちろん社外ウェイトも市場にはあります。ただ、重量精度、ネジ形状、素材、固定状態などを自分で判断する必要があります。数千円を節約した結果、高価なヘッド側を傷めてしまっては意味がありません。
私はまず純正TASで調整し、それでも必要な重量がない場合だけ、信頼できる販売元の社外品を慎重に検討する順番がいいかなと思います。
レンチは新品でも付属しない
中古Qi4Dを見るときに意外と重要なのがここです。
日本仕様のQi4Dドライバーは、新品でもトルクレンチが付属しません。公式商品ページには、専用ヘッドカバー付きとしたうえで「トルクレンチは付属いたしません」と明記されています。
そのため中古商品で「レンチなし」と書かれていても、それだけで付属品欠品とは言えません。
逆に確認しておきたいのは、純正ヘッドカバー、正しいTASウェイト、シャフト、スリーブといったクラブ本体を構成する部分です。
過去のテーラーメイド用トルクレンチを持っている場合でも、ドライバー・フェアウェイウッド調整用として適合するものか確認したうえで使ってください。見た目が似ている別用途のレンチまで何でも使える、とは考えないほうが安全です。
カチッと鳴ったら締め終わり
対応するトルクレンチを使うと、規定トルクに達したところで「カチッ」と作動します。
そこで止めましょう。「念のためもう一回強く締めておこう」は不要です。
可変式クラブのネジ部分は精密です。締め不足も困りますが、過度な締め付けもトラブルの原因になります。
一般工具で「だいたいこのくらい」と締めるのは避けましょう。対応するトルクレンチを使い、モデルごとの公式調整方法を確認してください。MAXやMAX LITEには着脱に関する個別の注意書きもあるため、無理に外そうとしないことが大切です。
試打レビューの読み方
Qi4D TASを検索すると、「ウェイトを変えたら○○rpm減った」「○ヤード伸びた」といった試打情報がたくさん出てきます。
こうした数値は参考になりますが、そのまま自分にも起こると考えるのは危険です。
スピン量はヘッドだけで決まるものではありません。ヘッドスピード、入射角、ダイナミックロフト、フェースのどこに当たったか、ボール、シャフトなどでも変わります。
同じQi4Dで重いウェイトを前方へ動かしても、ある人は大きくスピンが減り、別の人は思ったほど変わらないことがあります。だから「500rpm減るクラブ」といった固定値では捉えないほうがいいんですね。
見るべきは平均とばらつき
試打データを見るなら、私は次の5項目をセットで見るのがおすすめです。
- ボール初速:芯を外したときも大きく落ちていないか
- 打ち出し角:高さを確保できているか
- バックスピン:多すぎる・少なすぎる状態になっていないか
- 平均キャリー:最大値ではなく普段の距離が伸びたか
- 左右幅:飛距離と引き換えに曲がりが増えていないか
特に中古でQi4Dを買う場合は、自分でウェイトを動かせることが大きなメリットです。試打室では標準設定しか打てなくても、購入後に練習場で追い込めます。
ただし、それを理由に「合わなくても何とかなる」と考えるのは危険。ヘッドの基本的な顔、ロフト、重量、シャフトが自分に合うことが大前提です。
プロの設定は答えではない
ツアープロがQi4Dシリーズを使っていると、「同じLSにして同じシャフトなら飛ぶかも」と思いたくなります。その気持ち、すごく分かります。
でも、プロのヘッドスピード、入射角、打点再現性は一般アマチュアとは別物です。プロのセッティングは「この組み合わせが性能を出せる証拠」にはなっても、「あなたにも合う証拠」ではありません。
プロのクラブは参考資料。最終回答は自分の弾道。ここは切り分けたほうが、クラブ選びで失敗しにくいですよ。
中古はメルカリが狙い目?
では、この記事のもう一つの本題です。
Qi4Dの中古はメルカリが狙い目なのか。
2026年8月24日時点の市場を確認した結論は、「狙い目になる。ただし、メルカリが常に最安ではない」です。
むしろ今のQi4Dは発売からまだそれほど時間が経っていないため、大手中古ショップにもかなり在庫が出ています。その結果、状態ランクによってはショップ価格と個人売買価格の差が小さくなっています。
2026年8月の中古価格例
2026年8月24日前後に確認できた掲載価格を例として見ると、かなり興味深い状況です。
| 販売先 | 確認できた掲載例 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| GDO中古 Qi4D | Cランク純正REAXで63,980円など | 状態ランク・スペック表示が明確 | 状態により価格差あり |
| GDO中古 Qi4D MAX | CD 58,980円〜A 77,980円の例 | ショップとして比較しやすい | シャフト・状態で価格が変わる |
| メルカリ Qi4D完成品 | 65,000〜66,000円前後の出品例 | 個人売買で掘り出し物もある | 商品の見極めを自分で行う |
| メルカリ ヘッドのみ | 60,000〜65,000円前後の例 | 手持ちシャフトがある人向け | 完成品と価格比較しないこと |
ここ、かなり重要です。
メルカリでは「Qi4D 65,000円」と表示されていて、一見かなり安く見える商品があります。でもよく見るとヘッドのみというケースがあります。
一方で、66,000円程度で純正シャフト付きの完成品が出ている例もあります。つまり価格だけを一覧で見ていると、1,000円しか違わないのに「ヘッドだけ」と「クラブ一式」を比べてしまうことがあるんですね。
さらにGDOでは、状態ランクによってQi4D MAXが6万円を切る掲載例も確認できます。
これを見ると、「個人売買だからショップより圧倒的に安い」という前提は成立しません。

メルカリを見る前に、まずGDOやゴルフパートナーなどで同じモデル・ロフト・シャフトの価格を確認。そのあとメルカリを見る。この順番が一番失敗しにくいです。
私なら価格差で判断する
私なら、メルカリと中古ショップの価格差が数千円しかない場合は、ショップ購入もかなり有力だと考えます。
中古ショップなら、状態ランクやクラブスペックが整理され、実店舗があるショップなら現物確認できる場合もあります。何かあったときの相談先も分かりやすいです。
反対に、同等状態・同じ純正シャフト・必要な付属品ありで、メルカリのほうが明確に安い。そのうえ出品者や商品写真にも不安がない。こういう商品なら、メルカリを選ぶメリットは大きくなります。
つまり「どこで買うか」より、同じ条件で比べたときにどちらが得かです。
中古購入で見る8項目
Qi4DはTASやロフトスリーブを搭載しているため、固定式ドライバーより中古購入時に確認したい部分が少し増えます。
私は少なくとも次の8項目を見てから判断したいですね。
- クラウン
構えたときに目に入る場所です。テンプラ傷、塗装欠け、凹みがないかを確認します。性能に影響しなくても、毎回アドレスで気になる傷は満足度を下げやすいです。 - カーボンフェース
通常の打球痕は中古なら珍しくありません。ただし深い傷、欠け、通常とは違う変形がないかは写真を拡大して確認します。 - ソール
擦り傷だけなら使用上避けにくい部分ですが、大きな打痕や変形がないかを見ます。特にTASポート周辺は要チェックです。 - TASウェイト
モデル本来の重量構成になっているかを確認します。通常Qi4Dなら9g×2+4g×2です。社外品へ交換されている場合は、その事実と純正ウェイトの有無を確認しましょう。 - ロフトスリーブ
ネジ周辺に傷が多くないか、スリーブ表記が不自然ではないかを見ます。頻繁に抜き差しされたクラブでは、この部分の状態も大事です。 - シャフト
モデル名・重量帯・フレックスだけでなく、長さやカットの有無も確認します。純正REAXと思って買ったらリシャフト品だった、という行き違いは避けたいところです。 - グリップ
グリップは交換できますが、完全に硬化しているなら交換費用も購入価格へ足して考えます。安く買えても、すぐ追加費用が必要なら実質価格は上がります。 - ヘッドカバーと商品情報
日本仕様では専用ヘッドカバー付きです。レンチはもともと付属しないため、レンチの有無よりもヘッドカバー、スペック、シリアル等の商品情報が確認できるかを重視したいですね。
なお、TASウェイトは交換できるからこそ、中古では「付いているから純正状態」と思い込まないほうが安全です。
通常Qi4Dなのに4つのウェイト重量が説明されていない場合は、購入前に重量表記のアップ写真をお願いするのもアリです。
メルカリで失敗しない買い方
メルカリの強みは、個人が使ったクラブを直接探せることです。
ショップでは付加価値が付きにくいカスタムシャフト、短尺仕様、予備ウェイト付きといった商品が、出品者との条件次第で魅力的な価格になっていることもあります。
その一方で、商品の確認を自分で行う必要があります。「安いから即購入」ではなく、順番を決めてチェックしていきましょう。
まず相場を別サイトで調べる
メルカリを開く前に、GDOやゴルフパートナーなど大手中古店で相場を見ます。
比較するときは「Qi4D」という商品名だけでは不十分です。
モデル・ロフト・シャフト・フレックス・状態・ヘッドカバーの有無・完成品かヘッドのみかまで揃えて比較してください。
この作業をしておくだけで、「メルカリで7万円だから安いと思ったのに、ショップでは6万5千円だった」という失敗をかなり避けられます。
ヘッドのみを必ず見分ける
Qi4Dのメルカリ検索で特に注意したいのがヘッド単体です。
カスタムシャフトをすでに持っている人にとってヘッド単体は便利ですが、初めてQi4Dを買う人には話が違います。
あとからシャフトを買えば、当然そのぶん総額が上がります。スリーブ付きシャフトの長さや仕様まで合わせる必要もあります。
検索一覧では完成品とヘッドのみが混ざるので、価格だけを見ない。この一点だけでも覚えておいてください。
写真が少なければ質問する
中古Qi4Dなら、最低でもクラウン、フェース、ソール、TASウェイト、スリーブ、シャフトラベルを見たいところです。
必要な部分が写っていなければ、「購入を検討しています。TASウェイト部分とクラウン上面の写真を追加していただけますか?」と丁寧にお願いすればOKです。
その質問への対応も判断材料になります。
高額なクラブなのに質問へほとんど答えない。傷について聞いても曖昧。追加写真を頑なに出さない。こういった場合は、価格が魅力的でも私は無理に追わないほうがいいと思います。
価格交渉は具体的にする
メルカリでは出品者によって値下げ交渉に応じてもらえることがあります。
ただ「いくらまで下げられますか?」と丸投げするより、「状態を確認して購入を検討しています。○○円でしたら購入したいのですが、ご検討いただけますか?」くらいのほうが話は進めやすいですよね。
もちろん値下げする義務はありません。価格交渉不可と書かれていれば、それを尊重しましょう。
出品者評価は内容まで見る
評価数だけではなく、悪い評価がある場合は理由まで読みます。
中古クラブで気になるのは、「説明にない大きな傷があった」「梱包が不十分だった」「違うスペックが届いた」といった商品そのものに関わるトラブルです。
逆に、何百件も取引があってごく少数の配送上の行き違いがあるだけなら、それだけで即NGとも限りません。内容を見て判断しましょう。
偽物は1項目だけで判定しない
人気クラブで避けて通れないのが、真贋の問題です。
ただし、「シリアルがあれば本物」「ロゴが少し違えば偽物」といった一つの条件だけで断定するのも危険です。
確認したいのは、相場から不自然に安すぎないか、実物写真が十分にあるか、シリアル等の識別情報が確認できるか、購入時期や購入先の説明に矛盾がないか、同じ新品クラブを個人が大量に繰り返し出品していないか、といった複数の要素です。
そして少しでも違和感が残るなら買わない。結局これが一番強い防御です。
中古相場より極端に安いQi4Dを見つけるとテンションが上がります。でも、高額な最新クラブでは「なぜ安いのか」を先に考えるほうが大切です。傷、ヘッドのみ、シャフトなし、仕様違いなど、価格差には理由がある場合があります。
ショップ向きの人もいる
メルカリは便利ですが、全員に最適とは思いません。
初めて中古ドライバーを買う人、クラブの状態を写真だけで判断しにくい人、シャフトやスリーブの知識にまだ自信がない人は、中古ショップのほうが安心して買いやすいです。
逆に、自分の欲しいスペックが完全に決まっていて、クラブ状態を写真からある程度判断でき、相場も把握している人ならメルカリを活かしやすくなります。
| こんな人 | 向いている購入先 | 理由 |
|---|---|---|
| 中古初心者 | 大手中古ショップ | 状態やスペックを比較しやすい |
| 現物を見たい | 実店舗の中古ショップ | 傷や構えた印象を確認できる |
| 欲しいスペックが決まっている | メルカリも有力 | 個人出品まで候補を広げられる |
| 手持ちシャフトがある | メルカリのヘッド単体も候補 | 完成品を買わずに済む可能性がある |
| 価格差がほぼない | 中古ショップを優先検討 | 安心感を含めて比較しやすい |
中古クラブそのものの選び方をもっと掘り下げたい方は、初心者向け中古ゴルフクラブの選び方でも、メルカリを含めた探し方を詳しくまとめています。
Qi4D TASのよくある質問
最後に、Qi4D TASについて購入前・購入後に迷いやすいポイントをまとめます。
まとめ:メルカリは条件次第
Qi4D TASは、テーラーメイドらしい可変ウェイトの考え方を、2026年の最新ドライバーへかなり本格的に持ち込んだ機能です。
通常Qi4Dでは9g×2+4g×2という4つのウェイトを使い、重いウェイトを前方へ置けば低スピン・飛距離方向、後方なら寛容性、ヒールなら軽いドローバイアス、トウなら軽いフェードバイアスへ調整できます。
MAXは13g+4gで高MOIという基本性格を残しながら調整。LSは15g+4gで低スピン性能を追い込む。MAX LITEは4gのTASを使いながら、軽量設計そのものを生かす。モデルによってTASの役割はかなり違います。
そして、調整するときに一番大事なのは「全部を一気に触らない」ことです。
標準状態で基準弾道を取る。前後を比べる。左右を比べる。最後にロフトを微調整する。この順番なら、自分に何が効いたのかが分かりやすくなります。
中古については、タイトルにある「メルカリが狙い目?」への答えはYES。ただし条件付きです。
2026年8月時点では、メルカリの完成品が6万円台半ばで見つかる一方、大手中古ショップでも6万円前後から掲載例があります。ヘッドのみなのに完成品とほとんど値段が変わらない出品もあります。
だからこそ、「メルカリで探す」ではなく「ショップ相場を確認してからメルカリと比べる」のが正解かなと思います。
私なら、まず欲しいモデル・ロフト・シャフトを決めます。そのうえでGDOやゴルフパートナーなどの中古相場を確認し、同条件の商品をメルカリでも探します。価格差が十分あり、写真・TASウェイト・シャフト・出品者情報まで納得できればメルカリ。価格差が小さければ中古ショップ。このくらいシンプルに考えます。
そして購入後は、いきなり「飛距離MAX設定」にする必要はありません。まず標準状態で10球。そこから一つずつTASを動かしてみてください。
一番飛ぶ設定ではなく、18ホールで一番安心して振れる設定が、その人にとって本当のベストセッティングです。Qi4D TASの面白さは、そこを自分で探せることにあるんじゃないかなと思います。
①自分に合うQi4Dのモデルを決める → ②大手中古ショップで相場を把握する → ③メルカリも同条件で比較する → ④TASウェイト・シャフト・状態を確認する。この順番なら、「安かったけど自分には合わなかった」という失敗をかなり避けやすくなりますよ。

