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オデッセイ Square 2 Square TRI-HOT評価|L.A.B.との違いは?

オデッセイ Square 2 Square TRI-HOT Callaway

こんにちは、19番ホール研究所のthe19thです。

2025年モデルとしてオデッセイから発表された新しいゼロトルクパター「Square 2 Square TRI-HOT」、ゴルフ好きの間で早くも話題沸騰中ですね。私も情報を追いかけていますが、知れば知るほど「これは今までのパターと何かが違うぞ…」という期待感が高まっています。

ただ、新しいテクノロジーだけに疑問も多いですよね。日本での正式な発売日はいつで、価格は一体いくらなのか?最大のライバルと目されるL.A.B. Golfとの決定的な違いは何なのか?そして何より、実際に試打した人たちの評価や口コミが気になるところです。人気の#7やジェイルバード、そしてシリーズ初登場のロッシーなど、モデルごとのスペックやヘッドの重さによって、自分に合う一本も変わってくるはずです。

この記事では、そんなあなたの「知りたい!」という気持ちに全力で応えるべく、オデッセイ Square 2 Square TRI-HOTに関する情報を徹底的にリサーチし、深掘りしました。この記事を最後まで読めば、この革新的なパターがあなたのゴルフをどう変える可能性があるのか、そして本当に「買うべき一本」なのかが、明確に見えてくるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。

  • 新モデルに搭載された革新的なテクノロジーの全貌
  • 最大の競合 L.A.B. Golfとの思想レベルでの違い
  • 国内外のプロやアマチュアゴルファーによるリアルな評価・口コミ
  • 各モデル(#7, ジェイルバード, ロッシー)の特性と最適な選び方
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オデッセイ Square 2 Square TRI-HOTの革新性

それでは早速、この「オデッセイ Square 2 Square TRI-HOT」が、なぜこれほどまでに注目を集めているのか、その核心に迫っていきましょう。一見すると、洗練されたセンターシャフトパターという印象ですが、その内部にはオデッセイが長年培ってきた技術と、これまでの常識を覆すような新しいアイデアが凝縮されています。ここでは、その革新的なテクノロジーから、各モデルが持つ個性的な魅力まで、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。

日本での発売日と気になる価格

新しいギアの情報をキャッチした時、真っ先に気になるのが「いつ、いくらで手に入るのか?」という点ですよね。私も同じです。まずは、この基本情報からしっかり押さえておきましょう。

待望の日本国内での発売日は、2025年11月7日と公式に発表されています。ゴルフシーズンも終盤に差し掛かる頃ですが、冬の間にじっくり練習して、来シーズンに備えるには絶好のタイミングかもしれませんね。

そして、最も気になるメーカー希望小売価格ですが、以下のようになっています。

  • 通常モデル(#7, Jailbird, Rossie):82,500円(税込)
  • JAILBIRD CRUISER(中尺モデル):89,100円(税込)

「おお、やっぱり結構するな…」というのが正直な感想かもしれません。決して気軽に買える価格帯ではありませんが、この価格設定には理由があります。本モデルは、オデッセイのラインナップの中でもプレミアムな位置づけである「TRI-HOT」シリーズをベースにしています。高価なタングステンを大量に使用し、ステンレス、アルミニウムという3種の素材を精密に組み合わせるマルチマテリアル構造は、製造コストがどうしても高くなります。さらに、AIを駆使して開発された最新のインサートなど、開発費用も相当なものだと推測できます。

ハイエンドパター市場での価格比較

参考までに、他のハイエンドパターと価格帯を比較してみましょう。

ブランド モデル例 価格帯(税込)
Odyssey S2S TRI-HOT #7, Jailbird, Rossie 約82,500円~
L.A.B. Golf Mezz.1 / DF3 約100,000円~150,000円
Scotty Cameron Super Select / Phantom 約66,000円~
Bettinardi Studio Stock / Queen B 約70,000円~

こうして見ると、S2S TRI-HOTはL.A.B. Golfよりは手に入れやすいものの、スコッティキャメロンなどの他のプレミアムパターと同等か、それ以上の価格帯に位置していることがわかります。まさに「本気」のゴルファーに向けた一本と言えそうですね。

ここに記載している価格は、あくまで発表時点でのメーカー希望小売価格です。実際の販売価格は取扱店や時期によって変動する可能性があります。ご購入を検討される際は、必ずキャロウェイゴルフ公式サイト(オデッセイ)や、お近くのゴルフショップで最新の正確な情報をご確認いただくようお願いいたします。

構えやすさを実現したテクノロジー

価格の話をした後で恐縮ですが、このパターの本当の価値は、その革新的なテクノロジーにこそあります。最大の特長は、これまで多くのゴルファーがゼロトルクパターに対して抱いていた「構えにくい」「見た目が特殊」というイメージを完全に払拭した点です。

そもそも「ゼロトルク」とは?

少しおさらいですが、「ゼロトルク(ストロークバランス)」とは、パターの重心点がシャフトの延長線上にくるように設計することで、ストローク中にフェースが勝手に開いたり閉じたりしようとする力(トルク)を物理的に発生させない技術のことです。これにより、ゴルファーはフェース面をスクエアに保つための余計な操作をする必要がなくなり、狙ったラインにボールを打ち出しやすくなる、というメリットがあります。

しかし、従来の方法では、この重心とシャフト軸を一致させるために、シャフトをヘッドの中央後方に挿したり、極端なハンドファーストを強いる設計にする必要がありました。これが「構えにくさ」の正体だったわけです。

こちらの記事も参考にしてみてください。「話題のゼロトルクパター徹底解説!仕組みと主要メーカー比較ガイド

常識を覆す「前方重心(Forward CG)」設計

オデッセイがこの課題を解決するために用いたのが、TRI-HOT 5Kシリーズで培った異素材複合技術を応用した「前方重心設計」です。一般的なパターが、ミスヒットへの寛容性(MOI)を高めるためにヘッドの後方へ重量を配分する「深重心」を目指すのとは、全く逆の発想ですね。

S2S TRI-HOTでは、ヘッドの前方、つまりフェース寄りのソール部分に合計140グラム以上もの高比重タングステンを集中配置。これにより、ヘッド総重量の約80%がトップライン(ヘッド上部の線)よりも前に集まるという、極めて特殊な重量配分を実現しました。

この極端な前方重心こそが、シャフトの挿入位置をフェース面の真上であるトップラインに近づけ、なおかつシャフトを地面に対して垂直に挿すことを可能にしたのです。結果として、私たちはゼロトルクの恩恵を受けながらも、普段使っているパターと何ら変わらない、自然で違和感のないアドレスを手に入れることができるようになりました。これは、パター設計における大きなブレークスルーと言っても過言ではないかもしれません。

S2S TRI-HOTの構えやすさを支える技術的ポイント

  • 異次元の前方重心: タングステンをフェース寄りに集中させ、重心を極限まで浅く設定。
  • シャフトリーンの完全排除: シャフトを傾ける必要がなく、ごく自然なハンドポジションで構えられる。
  • 心理的メリット: 特殊な構えを意識する必要がないため、アドレスでの不安が消え、ターゲットに集中できる。

詳細なスペックとヘッドの重さ

革新的なテクノロジーを理解したところで、次は具体的なスペックを見ていきましょう。パターは特に、長さや重さといった数値がフィーリングに直結するデリケートなクラブですから、細かい部分までしっかりチェックすることが重要です。

項目 スペック詳細 これがストロークにどう影響するか?
モデル名 Square 2 Square TRI-HOT (#7 / Jailbird / Rossie)
ロフト角 / ライ角 3.0度 / 70.0度 標準的な設定。ボールに適切な順回転を与えやすいロフトです。
長さ 33 / 34インチ (Jailbird Cruiserは38インチ) ご自身の身長や構え方に合わせて選ぶことが重要です。
ヘッド重量 約360g (Cruiserは約380g) 現代のパターとしては標準的な重さ。安定感があります。
ヘッド素材 ステンレススチール / タングステン / アルミニウム 3種の金属を組み合わせることで、理想的な重量配分と打感を実現。
インサート Ai-DUAL インサート (ウレタン2層) ソフトな打感と安定した転がりを両立します。
シャフト STROKE LAB 120 (約120g) 重量級シャフトが手元のブレを抑制し、安定したテンポを生み出します。
グリップ S2S TRI-HOT Pistol Plus グリップ (約66g) 五角形形状がフェース面の向きを正確に伝えます。

重量級シャフト「STROKE LAB 120」の狙い

特に注目したいのが、標準装着されている「STROKE LAB 120」シャフトです。約120gという重さは、一般的なスチールシャフト(約110g前後)よりも重く、オデッセイの従来のSTROKE LAB 90よりも約30gも重くなっています。なぜ、これほど重いシャフトが採用されたのでしょうか?

それは、ゼロトルクパターの特性と深く関係しています。フェースの開閉が極端に少ないため、ストローク中にヘッドの重みを感じにくく、人によっては「ヘッドがどこにあるか分からない」「手先で操作してしまいそうになる」といった不安を感じることがあります。そこで、シャフト側を重くすることでクラブ全体の慣性を高め、ゴルファーが手先などの小さな筋肉ではなく、肩や体幹といった大きな筋肉を使って、ゆったりとした安定したテンポでストロークできるように導く狙いがあるのです。これは、特に緊張した場面でのミスを減らすのに効果的かもしれません。

フェース管理を容易にする「Pistol Plus」グリップ

グリップも専用設計です。ツアーで人気のピストル形状をベースにしながら、断面がホームベースのような五角形になっています。この角がしっかり立っていることで、握った瞬間に指先でグリップの向き、ひいてはフェースの向きを正確に感じ取ることができます。ゼロトルクでフェース面が常にターゲットを向こうとする性能と、このグリップによるフェース面の管理しやすさが組み合わさることで、まさに「鬼に金棒」状態と言えるかもしれませんね。

新開発Ai-DUALインサートの打感

パッティングにおいて「打感」は、単なる心地よさの問題だけではありません。ボールがフェースに接触している時間や、インパクトの強弱を感じ取るための重要な情報源であり、距離感を合わせる上で不可欠な要素です。オデッセイが長年トップブランドであり続ける理由の一つは、この打感へのこだわりにあります。

そして、今回のS2S TRI-HOTには、その最新回答となる「Ai-DUAL(エーアイ・デュアル)インサート」が初搭載されました。

前作からの進化点:よりソフトで重厚なフィーリングへ

前作のAi-ONEシリーズに搭載されていたインサートは、AIが設計した複雑な凹凸を持つアルミ製のバックフェースに、ウレタンを組み合わせたものでした。これはオフセンターヒット時のボール初速の安定という点では画期的な性能を発揮しましたが、一部のユーザーからは「金属的な弾き感が強い」「もう少しソフトな方が好み」といった声も聞かれました。

Ai-DUALインサートは、このフィードバックに応える形で開発されました。アルミのバックフェースを廃し、硬度の異なる2種類のウレタンを重ね合わせた2層構造を採用。表面に近い外層は非常にソフトに、そして奥の内層はややしっかりとした硬さに設定されています。これにより、インパクトの瞬間はボールがフェースに吸い付くような柔らかさを感じさせつつ、インパクトの奥ではしっかりと芯のある手応えを感じられる、という絶妙なフィーリングを実現しました。試打したプロが「モチモチした重厚な打感」と表現するのも納得ですね。これは、オデッセイの代名詞とも言える「ホワイト・ホット・インサート」の心地よさを彷彿とさせます。

即順回転を生む「F.R.D.グルーブ」

インサートの表面には、新たに「F.R.D.グルーブ(Forward Roll Design)」と呼ばれる鋭角な溝が刻まれています。この19度の角度がつけられた溝が、インパクトの瞬間にボールのカバーに食い込み、バックスピンや横回転がかかるのを抑制。インパクト直後からボールが滑る(スキッドする)時間を最小限に抑え、即座に綺麗な順回転(フォワードロール)を生み出します。

順回転がかかるのが早いと、ボールは芝目の影響を受けにくく、ライン上を素直に転がってくれるため、カップインの確率が格段に高まります。特に、デリケートなタッチが要求される下りのパットや、勝負を分けるショートパットで、この効果を実感できる場面が多いかもしれません。

人気モデル#7とジェイルバード

S2S TRI-HOTのラインナップは、いずれもオデッセイが誇る人気の形状がベースになっています。その中でも特に注目度が高いのが、フラッグシップモデルの「#7」と、ツアーで一大ブームを巻き起こした「ジェイルバード」でしょう。

#7(セブン):王者の風格、究極のアライメント性能

もはや説明不要、オデッセイの象徴ともいえるツノ型形状の「#7」。その人気の秘密は、マレットならではの高い慣性モーメントによる安定性と、シャープな操作性を両立した絶妙なバランスにあります。今回のモデルでは、前方重心設計の恩恵により、過去のS2Sモデルにあったツノとツノを繋ぐブリッジが不要になり、よりシャープで構えやすい、本来の美しい#7の形状が復活しました。これはファンにとって非常に嬉しいポイントですね。

#7の最大の武器は、その卓越したアライメント性能です。トップブレードに引かれた白い十字の「クロスヘアライン」と、後方に伸びる2本のツノが、ターゲットラインに対して強力なガイドラインとして機能します。これにより、アドレスでボールを置いた瞬間に、自分がターゲットに対して真っ直ぐ構えられているかどうかが一目瞭然。セットアップへの自信が、ストロークへの自信に直結します。マレット型の安心感を求めつつ、正確なアドレスを何よりも重視するゴルファーにとって、これ以上ない選択肢となるでしょう。

JAILBIRD(ジェイルバード):視覚が導く、究極のオートマティシズム

リッキー・ファウラー選手が復活優勝を遂げた際に使用し、ウィンダム・クラーク選手が全米オープンを制するなど、トップツアーでその性能が証明された「ジェイルバード」。その特徴は、何と言っても黒と白(今作では黒と赤のアクセント)の縞模様が織りなす「ヴァーサ・アライメント」です。

この強烈なコントラストを持つデザインは、人間の脳に強く働きかけ、フェースの向きを強烈に意識させます。ストローク中に少しでもフェースが開いたり閉じたりすると、その縞模様のズレがはっきりと認識できるため、無意識のうちにフェースをスクエアに保とうとする動きを促してくれるのです。この視覚効果と、物理的にフェースの開閉を抑えるゼロトルク機能が融合することで、「ただターゲットに合わせて、真っ直ぐ引いて、真っ直ぐ出す」という、極めてシンプルな思考でのパッティングを可能にします。

パッティングに深い悩みを抱え、「もう何も考えたくない」「機械のようにストロークしたい」と願うゴルファーにとって、ジェイルバードはまさに救世主のような存在になるポテンシャルを秘めています。

シリーズ初登場のロッシーの特徴

そして、今回のS2S TRI-HOTシリーズで、個人的に非常に興味深いのが、この「ROSSIE(ロッシー)」のラインナップ入りです。

ジョン・ラーム選手をはじめ、多くのトッププロに長年愛されてきた、伝統的な丸みを帯びたかまぼこ型のマレットですね。#7やジェイルバードのような派手さはありませんが、そのオーソドックスで飽きのこない形状には、時代を超えて支持される理由があります。

S2Sシリーズに初登場となったロッシーの最大の魅力は、「マレットの安定感」と「ブレードのような操作性」という、相反する要素を高次元で両立している点にあります。通常、ロッシーのような形状は、ヘッド後方に重量を配分して安定性を高めるのがセオリーです。しかし、S2S TRI-HOTでは、あえて重心を前方に配置。これにより、ミスヒットへの強さというマレットの利点を享受しつつも、ヘッドの重心深度が浅くなるため、自分の意思でフェースを開閉させるような、ブレードパターに近い感覚での操作が可能になります。

そのため、以下のようなゴルファーには特にフィットする可能性があります。

  • #7やジェイルバードのような大型マレットの見た目に少し抵抗がある人
  • ゼロトルクの安定性は欲しいが、パターは自分で操作したい感覚も残したい人
  • イントゥインのアーク軌道でストロークするイメージを持ちたい人

大型マレットが苦手なゴルファーにとって、ゼロトルクという最新テクノロジーへの扉を開いてくれる、非常に価値のある選択肢と言えるかもしれませんね。

オデッセイ Square 2 Square TRI-HOTを徹底評価

さて、ここまでS2S TRI-HOTのテクノロジーとモデルラインナップについて、かなり詳しく見てきました。ここからは、いよいよ本題の「徹底評価」に入ります。最大の比較対象であるL.A.B. Golfとは哲学レベルで何が違うのか?そして、実際にこのパターを手にしたプロやアマチュアは、その性能をどう感じているのか?客観的な視点とリアルな声を交えながら、その実力に迫ります。

L.A.B. Golfとの違いを比較

「ゼロトルクパター」というカテゴリーにおいて、L.A.B. Golfがパイオニアであり、絶対的な存在であることに異論を唱える人はいないでしょう。だからこそ、後発となるオデッセイのS2S TRI-HOTが、その巨人とどう違うのかは、誰もが知りたいポイントのはずです。単純なスペック比較だけでなく、その背景にある設計思想(フィロソフィー)の違いまで踏み込んでみましょう。

比較項目 Odyssey S2S TRI-HOT L.A.B. Golf (Mezz.1 / DF3)
設計思想 マスマーケット向け。誰でも違和感なく使えるゼロトルク カスタムフィット至上主義。個々に最適化されたライ角バランス
アドレスの構え方 自然なハンドポジション(強制なし) 強制的なハンドファースト(プレスグリップ)
シャフトの傾き なし (垂直) あり (個々のライ角に依存)
重心設計 前方重心 (Forward CG) 中心重心 (Center CG)
フェース素材/打感 樹脂インサート (ソフトな打感) 金属削り出し (ソリッドな打感)
入手性/カスタム性 一般量販店で購入可能。吊るしがメイン。 専門店やオーダーが主。フルカスタムが前提。

設計思想(フィロソフィー)の決定的な違い

この比較から見えてくるのは、両者のアプローチが根本的に異なるという事実です。L.A.B. Golfの核心は「ライ角バランス」という考え方です。ゴルファー一人ひとりの身長や構え方に合わせて最適なライ角を設定し、そのライ角で構えた時に初めて完璧なゼロトルクが発揮されるよう、一品一様で製造されます。つまり、パターがゴルファーに「正しい構え方」を教えてくれる、ある種の矯正器具のような側面も持っています。

一方、オデッセイ S2S TRI-HOTの思想は、「ゴルファーの今あるストロークを変えさせない」という点にあります。革新的な前方重心設計によって、どんなゴルファーでも、特別な意識をすることなく、ごく自然に構えるだけでゼロトルクの恩恵を受けられるように作られています。これは、世界中のゴルファーに製品を届けるマスマーケットの巨人、キャロウェイ(オデッセイ)ならではのアプローチと言えるでしょう。「特殊な打ち方はしたくないけど、最新技術のメリットは欲しい」という、最もボリュームの大きい層のニーズを的確に捉えています。

どちらが優れているという話ではなく、アプローチが全く違うのです。自分のゴルフスタイルや考え方に合わせて選ぶことが重要ですね。

プロによる試打インプレッション

理論上、どれだけ優れていても、実際に打った時のフィーリングが良くなければ意味がありません。ここでは、国内の信頼できるプロテスターたちのリアルな声に耳を傾けてみましょう。

石井良介プロの評価

「まず驚くのは、見た目が完全に普通のセンターシャフトパターだということ。でも、打ってみると中身は別物。特にオフセンターヒットした時に、ヘッドが全くブレずに、ボールが同じように転がっていくオートマチック性能は圧巻です。打感も、前作のAi-ONEにあった金属的な感じが消えて、非常にソフトでボールがフェースに乗る『モチモチ』した感触。これは多くの人が好きだと思いますね。ゼロトルクの新しいスタンダードになり得るパターです。」

佐々木勇プロの評価

「シャフトが地面に対して真っ直ぐ刺さっているのが、構えやすさに直結しています。ゼロトルク特有の違和感が一切ない。だから、ターゲットに対して非常に正確に、自信を持ってセットアップできます。これができるだけで、ショートパットの成功率は間違いなく上がります。パッティングで一番大事なのはアドレス。そのアドレスを完璧にサポートしてくれるパターですね。」

やはり、プロたちが共通して口にするのは、「違和感のない構えやすさ」「ミスヒットへの強さ(オートマチック性能)」、そして「向上した打感」の3点です。特に、パッティングにおいて最も重要とも言える「アドレス」を、テクノロジーの力でサポートしてくれる点を高く評価しているのが印象的ですね。

海外メディアやアマチュアの口コミ

プロの意見だけでなく、海外の専門メディアや、私たちと同じ一般アマチュアゴルファーの声も参考にしてみましょう。より多角的な視点から、このパターの実像が見えてきます。

アメリカ最大級のゴルフギア評価サイト「MyGolfSpy」などでは、「L.A.B. Golfのコンセプトを、より多くのゴルファーが手に取りやすい形に『民主化』した功績は大きい」といった論調が見られます。彼らは特に、オデッセイが開発した新しいピストルグリップの秀逸さや、Ai-DUALインサートの打感を高く評価しており、「前方重心による操作性の良さは特筆すべき」ともコメントしています。

Redditなどのオンラインコミュニティに寄せられた、一般ユーザーからの口コミも見てみましょう。

  • 「ついに来た!L.A.B.にずっと興味があったけど、あのハンドファーストの構えだけが受け入れられなかった。これはまさに待ち望んでいたパターだ!」
  • 「前作のAi-ONE S2Sも試したけど、アルミが見えるデザインと打感が少し気になっていた。TRI-HOTは見た目も高級感があるし、打感も最高。すぐに買い替えるよ。」
  • 「L.A.B.はフィッティング必須で高価すぎる。オデッセイなら近くの店で試打できるし、価格もまだ現実的。これは売れるだろうね。」

このように、特にL.A.B. Golfに興味はあったものの、構え方や価格で二の足を踏んでいた層から、絶賛の声が多く挙がっています。

一方で、考慮すべき点も

「前方重心の特性上、ヘッドの慣性モーメント(MOI)の絶対値は、同じサイズの深重心マレットには及ばないだろう。そのため、極端なトゥ側やヒール側でのミスヒットに対する寛容性は、物理的に深重心モデルの方が高いかもしれない」という冷静な分析も見られます。これはデメリットというよりは設計思想の違いによる「特性」ですが、購入を検討する上で知っておくべきポイントと言えるでしょう。

どんなゴルファーにおすすめ?

さて、ここまでの情報を総合的に判断して、このオデッセイ Square 2 Square TRI-HOTが、一体どのようなゴルファーにとって最高の武器となり得るのかをまとめてみました。もしあなたが以下の項目に一つでも当てはまるなら、このパターは試してみる価値が大いにあるはずです。

  • ショートパットで引っかけや押し出しのミスに悩んでいる人
    ミスの最大の原因である、インパクト時のフェースの開閉。このパターは、その動きを物理的に抑制してくれるため、特に1〜2メートルの「入れたいパット」での絶大な安心感をもたらしてくれます。
  • センターシャフトパターが好きだが、ミスヒット時のヘッドのブレが気になる人
    センターシャフトは構えやすく操作性が良い反面、芯を外すとヘッドがブレやすいのが弱点でした。S2S TRI-HOTは、その弱点をゼロトルクと前方重心設計で見事に克服。センターシャフトの利点だけを享受できます。
  • L.A.B. Golfに興味はあったが、特殊な構えや価格に躊躇していた人
    「ゼロトルクは試したい、でも変な構えはしたくない…」。そんなジレンマを抱えていたゴルファーにとって、このパターはまさに完璧な回答です。価格面でも、L.A.B. Golfよりは一歩手が出しやすい設定になっています。
  • 前作Ai-ONE S2Sの打感やデザインに満足できなかった人
    よりソフトで重厚になったAi-DUALインサートの打感や、ブリッジがなくなりスッキリした#7の形状など、前作からの進化点は明確です。前作で感じた僅かな不満点が、今作では解消されている可能性が高いでしょう。

逆に、自分の感覚でフェースを繊細にコントロールして、多様な球筋を打ち分けたいという超上級者や、クラシックなブレードパターの形状をこよなく愛するゴルファーには、少しオートマチック過ぎると感じられるかもしれませんね。

まとめ:オデッセイ Square 2 Square TRI-HOTは買うべきか

今回は、2025年のゴルフギア市場で最も注目されるであろうパターの一つ、「オデッセイ Square 2 Square TRI-HOT」を、あらゆる角度から徹底的に掘り下げてきました。

私の結論としては、このパターは単なる流行を追った製品ではなく、「普通のパターの見た目と構えやすさ」と「ゼロトルクという最先端の物理的恩恵」を初めて融合させた、市場にこれまで存在しなかった新しいカテゴリーを創造した一本だと感じています。

パッティングの悩みの大半は、ストローク中の意図しないフェースの開閉から生まれます。S2S TRI-HOTは、その呪縛からゴルファーを解放し、「狙ったところに、ただ真っ直ぐ打つ」という、パッティング本来のシンプルで楽しい部分だけを味あわせてくれる、強力なツールとなるでしょう。

もちろん、8万円を超える価格は決して安くはありません。しかし、もしこの一本があなたのスコアを3打、5打と縮めてくれるのであれば、それは決して高い投資ではないのかもしれません。

最終的な判断は、あなた自身が実際に手に取り、その転がりを体感してから決めるべきです。発売日が来たら、ぜひお近くのゴルフショップで試打をしてみてください。もしかしたら、あなたのパター探しの長い旅が、ここで終わりを迎えることになるかもしれませんよ。

the19th

40代、ゴルフ歴20年の「ギアオタク」サラリーマンです。ベストスコアは73( HC10)。「シングル」の称号まであと一歩のところで、長年足踏みしています。
「その1打は、ギアで縮まる」を信念に、これまで試打してきたクラブは数知れず。給料のほとんどは最新ギアに消えていきます。
このブログは、20年間こだわり続けた「ギア選び」の記録です。

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